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2016-12-06 10:49:00
12月に予定される日ロ「山口会談」を直前に控え、日ロの相互交渉が切迫してきた。このほど日本の岸田外相が訪ロしてロシアのラブロフ外相と「詰め」の会談をしていたようだ。★このところラブロフ外相が12月3日に「特に日ロ隣接地域の住民間による協力を進めること」と述べている話の中に、「北海道とサハリン州両地域の住民が相手地域を訪問する際にビザを免除することを想定」しているのではないかという観測を北海道新聞が行っている。『北海道新聞』2016年12月5日号1ページ「ビザ免除ロシアが構想 首脳会談で協議か」による。★この話は今年11月下旬サハリン州知事が北海道新聞に対して「ロシア外務省が北海道・サハリン間ビザなし往来について提案を準備している」と告げているのと平仄が一致している。これはロシア国内では公的に公然たる話題なのだろう。なおロシアが同様の措置を隣国であるポーランドの場合には(ロシアカリーニン州とポーランドの隣接地域)、「ビザなし30日間限定」だったそうだ。★私はロシア提案通り北海道とサハリン州の間で、市民の30日間のビザなし交流を実現するのは、日ロ友好にとって大いに結構な話だと思う。もちろん日ロ国交回復が前提である。★これにプラスして、前回述べたように、日ロ「友好都市」間の「ビザなし市民交流」を、これもさしあたり「30日間限定」で行えば、日本の本州でも、また、サハリン州以外のロシア国土でも、相互に「友好都市」関係があれば、「ビザなし30日間限定」市民交流が可能になる。これも日ロ国交回復が前提である。★
このことにより日ロ交渉にいよいよ「国民的」「地域的」「市民的」要因を盛り込んでいただきたいものである。
2016-12-05 15:08:00
前回の記事に続いて、同じ「日本とロシアを結ぶ兄弟都市」を、ご参考までに北海道と本州の諸都市について掲示する。かっこ内はロシアの友好相手都市名。札幌市(ノボシビルスク)、函館市(ウラジオストーク、ユジノ・サハリンスク)、小樽市(ナホトカ)、旭川市(ユジノ・サハリンスク)、釧路市(ホルムスク、カムチャツキー)、北見市(ポメナイスク)、留萌市(ウラン・ウデ)、稚内市(ネヴェリスク、コルサコフ、サハリンスク)、紋別市(コルサコフ)、名寄市(ドリンスク)、根室市(クリリスク)、石狩市(ワニノ)、天塩町(トマリ)、猿払村(オジョルスキー)以上は北海道。以下は本州。
秋田市(ウラジオストーク)、山形市(ウラン・ウデ)、酒田市(イリムスキー)、村山市(ヤクーツク)、庄内市(コルサコフ)、東京都(モスクワ)、新潟市(ハバロフスク、ウラジオストーク、ビロビジャン)、加茂市(アムーレ)、金沢市(イルクーツク)、七尾市(ブラーツク)、能美市(シェレホフ)、敦賀市(ナホトカ)、舞鶴市(ナホトカ)、大阪市(ペテルスブルク)、洲本市(ペテルスブルク)、広島市(ヴォルゴグラード)。県単位の友好もある。島根県(沿海州)、兵庫県(ハバロフスク地方)、大阪府(沿海地方)、京都府(レニングラード州)、富山県(沿海地方)、青森県(ハバロフスク地方)、北海道(サハリン州)。
★なお北海道は、社会党横路知事時代に、北海道とロシア共和国(ソ連の一部としての)との「自治体外交」を開いたことを特筆大記する。
2016-12-05 14:34:00
この12月-1月の日ロ国交交渉はまことに不透明である。もし日ロ国交が成って、ヒトとモノの往来が始まる場合、日ロ間の人の交流として最初に予想されるのは、従来長い長い年月の間に日ロそれぞれの都市間で「自治体外交」的に取り結んできた「友好都市」「兄弟都市」「姉妹都市」関係であろう。いまインターネットに載っている「日本とロシアを結ぶ兄弟都市」という題の記事によると、そのような関係にある諸都市は、日本側は古くからある関係は、「北海道と本州の日本海側に多く、逆に九州・四国地方に皆無」であると。その場合に対応するロシア側諸都市も、「ロシアの極東連邦管区、中でもサハリン州と沿海地方に集中」しており「沿ヴォルガ、北カフカスおよびウラル連邦管区には皆無」であると。ただ日本のいくつかの大都市はロシアのモスクワ-ペテルブルク線およびその西側に交流相手を定めてきました。
★この「友好都市」間の交流がまず活発になるでしょう。そういう日ロの都市間で、まず1か月程度の観光ビザによる自由往来を協定したらいかがですか。★これは普通に旅行会社が扱うような観光や、日ロ提携企業が行うような「招待ビザ」、学術交流による特別ビザとは別の、市民的交流のためのものとすればよいのです。★その場合適当なルールを定めて、「他都市間の交流」にも参加できるようにしたらどうですか。★なにしろ今回の日ロ交渉は、非常に「国家的」かつ「大企業的」で、「地域間」「国民間」の交渉の性質はほとんどありません。とくに日本国側の態度がそうです。しかし長い日ロ交渉史は、「地域間」「市民間」交渉にも支えられていたはずです。交渉の大詰めで、特にご考慮願いたし。
2016-12-02 20:45:00
本日プロパンをお入れになった人は、実に当館シンブル・ライフの良い見本です。プロパン導入に立ち会いましたから、匿名で、その部屋のたたずまいをご紹介しましょう。★この方は冬季間しか札幌市に居住されません。冬期間だけの労働の為に入居されたのです。★家賃(部屋代15000円、共益費2500円、水道代2500円)月当たり2万円。敷金なし、保証人なし(連絡人のみ立てる)、定期借家権契約。この欄の左側の「お問い合わせ」で申し込んできた。★当方は、簡易ベット、絨毯、(カーテンはついていた)、FF式灯油ストーブ、それと接続する灯油タンク、給油用の灯油ポリタンク、小さなバケツと雑巾数枚、ドアストッパーを、居住期間中お貸しした。(つまり当館は実際には入居者の実情に応じてしかるべき物品を無償でお貸ししているのです。ただ、それを正式に言い立てないのは、もし言い立ててしまえばお互いに「自由度」がなくなるからですよ。)★さて、この方は、ベッドに地味ながらちゃんとした夜具を敷いておられた。部屋はFF灯油ストーブでほどよく暖かくなっていた。(私どもは全館禁煙です。)この方が持参されたのは、テレビ置台(中にいくつか引き出しがあるようでした)とその上の薄い小型テレビ(当館はなにもしなくとも地上デジタル放送なら入ります。有料の場合は非常に高度のシステム・ジェイコムが入ります)。小型のちゃぶ台を持参され、その上に薄型のノートパソコンがあります。押入れの中のハンガーにたぶんこの方の衣類が全部入っています。★そしてそれ以外には何もありません。じっにすっきりして、きちんとしていますね。★今日プロパンを入れて、「風呂は使う」と言われる。ほどほどにお入りになれば、プロパン料月額1万円くらいかと推察します(ストーブは灯油にしていますから)。電気料はそう高くはないでしょう。この方は毎日勤務に出られるから、車1台の駐車を契約され、駐車料月1万円です。なお当館は駐車の場所に融雪機モンスターが設置してあり、この方は冬期間融雪機を無償でお使いになれます。★じつはこの方の場合、プロパンを入れてしまっている点と、駐車も契約している点で、他の「シンプル・ライフ」の方と比べると「ぜいたく」になっています。冬季暖房は札幌ではしかたありません。
2016-12-02 20:20:00
私は、アイランドコーポの募集について、「シンプル・ライフ」というキャッチフレーズを使ってきました。★この「シンプル・ライフ」は、端的には「引っ越しなしの生活」という意味で、もし大量の引っ越し荷物とともに入居すれば、生活は便利かもしれないが、どうしても広い・高価な住居が必要になる・また、引っ越しに大変な費用がかかり、おまけに退去時にこれまた大変な費用が掛かる。いっそほとんど何も持たずに入居してきたら?という意味でした。★この「シンプル・ライフ」はまた、「敷金・保証人なしの入居」という意味も持っています。敷金なしですから、初期費用がかからないわけです。もちろん仲介料も礼金もかかりません。そして肝心な点は、保証人を求めないという点です。★ところで私はいま枡野俊明『禅の言葉』大和書房、2012年という本を買ってきて読んでいますが、この本では「シンプル・ライフ」(シンプルに生きる)がそのまま禅語同然の扱いになっています(この本の第6章「シンブルに生きる」参照)。この第6章に載っている「禅語」をいくつか紹介しましょう。「喫茶去(きっさこ)」(淡々とした日常の中に幸福がある)。「全機現(ぜんきげん)」(いまここにあるものが私のすべてである)それ以外のものは無用の執着だという教え。「主人公(しゅじんこう)」(私は他とくらべることをしないで、自分の今のありようで満足する)。「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」人間は本来無一物。「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」人生とは平凡な一日を毎日淡々と過ごすことである。まことこれ、わが「シンプル・ライフ」ですね。