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石狩湾新港が成立して以来、今日にいたる発展は、ここを札幌市貿易の出入り口だと(もうひとつの出入り口は新千歳空港ということになります。また苫小牧港もそういう意味をもつものと考えてよい)、期待する者にとって喜ばしいことです。石狩市自体にとってももちろん新港の発展が第一の関心事であったでしょう。
それにしても今日の石狩湾新港は、おもに日本内地とのフェリーや韓国方面の便船に支えられているのですが、もともとこの立地は、ロシアとの貿易の帰趨によって発展の度合いが違ってくるところでしょう。今日この新港地区に存在している広大な貿易用荷役基地は、その元来の機能の何分の1も発揮していません。私はよく自分が貿易商であることを夢見ましたが、その場合は現在空地同然のこの箇所に1区画ぐらい自分の貿易基地を設けることがそれほどたいした(相対的表現ですがね)費用ではあるまいと思いました。(いまなら、ね) 厳冬期にこの地区を通りながら自家用車で石狩湾新港に向うのは、広い道路が冬でも開通していますので、すさまじい冬景色を観察できて、私のような夢を見られる人には面白い見ものなんですが。(夏なら釣りをしている人々を観察するのも面白い見ものです。) 万が一ロシアとの国交が急に解決することがあれば、この地区は一転して日ロ貿易とシベリア開発の基地としての、たいへんな希望を集めることになります。これほどの見物はいまの本州にはありません。(いえ、鯵ヶ沢港というのが東北の青森にありますが、その将来の港運も石狩湾と似ています。)
もう1箇所、現在ならば空地同然の場所が北海道にあります。道東・苫小牧開発地域です。トヨタ自動車の基地がいくつかここに出来ましたが、その分はこの地区の広さの何分の1でもないでしょうよ。こういう「夢」とか「空想」とかの絵が描ける人なら、何年も飽きずに北海道を観察できるでしょう。かんじんの苫小牧港それ自体が、まだまだ発展の余地があります。もし北極海航路が開けて、ヨーロッパ方面の貨物が北の方からアジアに向ってやってくるような日があれば、苫小牧港はその位置からして、格好の中継港です。広大な苫小牧開発地域は、苫小牧港の願ってもない後背地になります。そうなった暁には、苫小牧から静内方面の鉄道路線の確保は、頼まれなくたってどんな無気力な政治家でも政策に掲げるでしょうよ。願わくば、いま掲げて欲しいものです。なにしろいまこの地区の鉄道が放棄されかかっていますので。
いま地球上に残された開発の夢の一つが、シベリア開発です。国や政治が、この夢を邪魔しています。しかし夢というものはそうそうはありませんので、いずれ賢い政治家が出現する日が来るでしょう。そして北海道の夢は、シベリア開発の夢に非常に依存しています。
そして石狩湾新港が将来このような発展を見せるときには、内陸にも重大な変化が現われるでしょう。いま札幌市の東側にある江別市は、残念ながら市勢がぱっとしませんが(それというのも経済がぱっとしないからです)、この江別市は地勢上、札幌圏と新千歳空港、および苫小牧港を結ぶたいへんに都合の良い場所にあります。さらに江別市を新しい道路と迂回鉄道で石狩湾新港と結べば、道央を南北に縦断する重要な軸線の中心になるわけで、その場合江別市は、ことと次第では札幌市を凌ぐ道内有数の都市となれるでしょう。(この江別市と石狩湾新港を結ぶ考えは、江別市の人間ならみなよく記憶しているでしょうが、数日前になくなった町村信孝衆議院議員の町村構想でした。町村氏の後継者が誰か知りませんが、願わくばこのような壮大な絵の描ける人物であってほしいと思います。) 「夢」というのは、こういう絵を言うのではなかろうか。本州からたまたまやってくる人間が、いまの江別市を観察して、このような夢も念頭におけたら、たいしたみものですが。(本州人がこの調子で北海道を観察していたら、ひととおり観察し終わるのにきっと数年かかるでしょう。そしてついに北海道人・どさんこ・になってしまうのです。)
北海道新聞6月28日号31ページによると、もっか小樽海水浴場(小樽市銭函)は機能していないそうです。
この「小樽市営海水浴場」は、昨年まで民間の「海の家」数軒が運営の機能を引き受けて機能していたか゜、近年の大交通事故もあり、小樽市は「海の家」の建て替え申請を履行するように求めていた。そして小樽市自体が運営の責任を引き受けるような企画の予算を小樽市議会に求めていたが、それが小樽市議会を通らなかったというのです。こういう場合、何が小樽市議会をとおらなかった理由か、推し量るのはなかなか難しい。ただ、道新は、「海水浴場に来ているのがほとんど札幌市民なのに、どうして小樽がカネをだすのか」という小樽市議の声を伝えているだけです。
ひとごとではない。札幌市にしても、市民が自由に使えるプールの数は、非常に限られているのです。ごぞんじのように、札幌の市民プールは通年経営であり、札幌では気温の低下を斟酌して適宜温水で水を温める必要があります。そうするとお湯を沸かせるエネルギーが容易に得られる(早い話、焼却炉)施設を必ず必要とするのです。なにしろ冬でも運営しているのです。
もちろん道内の大きな温泉地区へ行けば、その中のいくつかが必ず「プール」を持っています。なにしろ温泉ですぐ暖められますので。どの温泉宿へ行けばそのような施設が提供されるかは、温泉組合かその地区の行政機関に電話すればわかるでしょう。ただ、海水着は持参したほうがいいですよ。
なお北海道新聞6月27日号夕刊11ぺ゛ージに報じるところでは、石狩浜海水浴場が6月27日に海開きし、8月16日まで運営するという。水温18度とまだ少し冷たいが、道央圏の海水浴場として活躍するのは喜ばしいことです。
私事ながら、私の家族が石狩浜海水浴場を利用したことがなかったため、石狩浜への認識に欠けていました。謹んでお詫びします。
ただいま入手した阪急交通社(札幌)011-330-2484 によると、この会社が扱う札幌からの日帰りのバスツアーが この程度並んでいます。
札幌に居住していれぱこそ簡単にこういうバスツアーを利用できます。
たいていの場合 札幌駅に集合場所があり、札幌駅まではアイランドコーポからは徒歩で30分以内に着けます。
アイランドコーポから徒歩で地下鉄南北線中の島駅、そこから地下鉄10分も乗車すれば札幌駅に着く。
これは「7月」として出ていますが、もちろん「8月」も同種のものが゜ありましょう。
また宿泊するケースは紹介から外しましたが、もちろん2泊3日ぐらいの宿泊旅行のメニューもあります。
余市町 さくらんぼ狩り 4980円
大雪山 豪華昼食 8980円と13000円
空知 さくらんぼ狩り 6980円
仁木 さくらんぼ狩り 4980円
札幌 キャッツ鑑賞とランチバイキング 13900円
仁木よりニセコまわり さくらんぼ狩り 6980円
富良野-美瑛 ひまわり鑑賞 4980円
由仁 温泉あり 4990円
白老-伊達 食って、見て 6980円
札幌-千歳‐恵庭-栗山 お酒の飲み比べ 4980円
富良野 スイーツ 7980円
千歳基地 航空祭 3980円
幌加内 そば 4980円
札幌豊平川 花火見物特等席 3990円
札幌-小樽-余市 飲み比べ 3980円
十勝 花火大会 9980円
中身は、参加してみなければわかりません。
札幌は政治的、経済的に北海道の中心ですが、北海道観光もまた、札幌を拠点とすることによって多彩に、かつ無理なく展開されています。もともと北海道観光は「周遊」「巡回」性に乏しいといわれています。札幌を拠点として「星型」に考えると、札幌中心に片道2時間程度のコースを考えると、非常に多くの観光地が「札幌圏」に入ります。前回述べた「夕日の海岸線」は、札幌から日本海側を北東に、増毛、留萌、羽幌と向うコースでした。札幌から北西でしたら、小樽、積丹半島、あるいは余市、岩内コースです。札幌から西でしたら、定山渓、中山峠を越えてニセコ地区ですが、その先に洞爺湖温泉や登別温泉があり、室蘭があります。札幌から南でしたら、新千歳空港、苫小牧、さらに浦河とか日高方面があります。札幌から東でしたら、江別市がありますが、ここから旭川方面に数え切れないほどのスポットがあります。
はやい話、温泉なら、アイランドコーポから1時間程度でゆける場所が、いくらでもあります。銭湯並みの湯銭で済みます。一番判りやすいのが定山渓温泉ですね。いったいこれほど安く、温泉を利用できる立場にありながら、マンションの狭い風呂にばかり入っていていいものですか。すくなくとも観光客なら、そうお考えになってもいいようにおもいますが。
数日どれかのコースに出かけ、くたびれたところで札幌に戻って一休みし、またどれかのコースに向う、ということをやっていれば、(札幌に拠点を持ってさえいれば)ひと夏の間に道央観光をはたすことになります。
釧路や函館や稚内や、遠隔地の場合には、札幌から特別に安い料金の長距離バスが出ていますので、これを利用するという手があります。
長距離バスをうまく利用するという手は、若い人ならともかく、ある程度年配者になれば、札幌に拠点がなければ不可能でしょう。
旅に疲れて札幌に戻ってきた人がおりおりに札幌をみてあるくというのなら、無理がなく、あきがきません。
札幌は、本州からきた人が急に用向きがあって本州に舞い戻るときには、このうえないよい・便利な・場所です。(残念ですが、外の場所ではそうはゆきません)
「札幌観光」と銘打ってやってきて、「札幌ばかりみて歩く」のでは、きっと数日程度でおしまいになるでしょう。(ほかに大目的があるのなら、別ですが) こういう札幌観光なら、1ヶ月は長すぎます。せいぜい1週間、あるいは2‐3日でいいと思います。それなら宿泊のためにまともな大ホテルを選んだらいいのです。大ホテルでも札幌は本州よりはるかに格安ですから。
JR北海道が鉄道線路「留萌線」の廃止を検討しているというニュースが6月27日号1ページ、37ページの北海道新聞に載りました。
留萌線というのは、旭川手前の「深川」から日本海岸の「留萌」(るもい)に至り、さらにもう一駅、日本海岸寄りに西側に伸びて「増毛」(ましけ)に至る鉄道線です。(昔は留萌から北へも走っていましたが、廃止されました。) 特に留萌-増毛間の線路を数年内に廃止したいという意向のようです。
この「増毛」という終点駅は、高倉健さんの主演映画「駅」での思い出が残っています。この「増毛」は、札幌から石狩海岸を経て北上してゆく有名な「夕日の海岸線」で、途中に秘湯があります。この「お知らせ」で、札幌から羽幌へのコースとして以前ご紹介しました。この「増毛町」の存在があるので、この「夕日の海岸線」路線の安定がとても保証されています。はやい話増毛町に問い合わせさえすれば、この「夕日の海岸線」がいまどんな交通状態にあるか、すぐわかるでしょう。
私はふるさと納税で増毛町からブドウとプルーンをいただいたことがあり、そのとき増毛町は町内地図を同封してくださいました。その町内地図は、増毛町のプレゼントが町内のどの店で製造・販売されているかを示している地図でしたが、私は以前札幌から日本海岸経由でこの町に入ったときの道路のことを思い出していました。
いま日本の(北海道もですが)置かれた状況は、残念ながら製造工業が大発展して日本の国運を発展させるという従来当然の感覚に全てを掛けることは出来ないでしょう。残念ながら、日本以外の国の方が日本より経済発展し、日本はますます観光が国の柱になろうとしているように思えてならないのです。
そういうときに、観光資源を潰して、どうなりますか。
本州でさえ、こういわざるをえないのに、ましてや北海道は、どうでしょうか。
それとも観光以外に、北海道になにか大産業があるというのなら、それはどんな大産業ですかと伺いたい。