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前回の足立邦夫『ドイツ 傷ついた風景』講談社、1992年、に「もう一つの傷」を追加させてください。この「傷」は、著者足立邦夫さんでさえ、1992年当時にはおそらくこれがこれほどの大きな傷に「成長」してゆくとはお気づきにならなかったでしょう。☆ドイツ民族の「東方へ向かっての成長」は、すでに数百年前から始っていたと思うが、ナチスドイツ時代に、ナチスドイツ怒涛の東方進撃(ドイツ広域経済圏の成立)に相応じて大規模な人口移動となつていったものと思います。ナチスドイツ敗北に伴って、いったん東方化したドイツの人口は再びドイツに回帰したでしょう。☆そしてソ連東欧圏が解体して、ここに再びドイツに回帰する人口移動が生じたでしょう。☆問題は、こうしてドイツに回帰した人口は、概してドイツ「第1の傷」である「ナチスドイツ否定」があいまいであること、いったんドイツに回帰すると、ドイツへの新たな移民を強力に阻止する傾向を示す事でしょう。21世紀の世紀転換期以降にアフリカ、中近東からのヨーロッパ移民の大きなうねりが生じると、この「第三番目の傷」は、ドイツにあってすらEU欧州連合を解体させる勢いにつながる点です。☆日本には、このようなドイツの戦後の運命と、非常に似たモメントが存在するが、同時にその類似点は、ドイツと比べると非常に矮小です。(幸いに矮小です)私らは、ドイツにいろいろ学べる点が多いと思いました。
日曜日・曇、18-14度・札幌。★道新22頁「木村、藤井、王位戦第2局、第12譜(終盤)」の棋譜。昨日の藤井5三香打に続いて、木村の4二歩打という差し手がいかにもトロかった。これが次に4一歩成となっても、藤井陣への詰めろとはなっていないからだ。そこで藤井氏が5七銀不成と突っ込み、ここから逆に藤井氏からの木村陣攻撃となり、終局に至る。確かにこの木村4二歩打ではなくて、4九歩打と藤井氏の角が当てられている4八の金にひもを付けておけば、木村氏にとって遥かに優位な将棋であろう。つまりは木村氏の4二歩打ちは致命的ポカというわけだ。一挙に木村氏の敗北に繋がった。藤井氏5七銀不成以下の差し手は、わたしのような素人でも容易に辿れる手順だ。☆このほどブックオフで、足立邦夫『ドイツ、傷ついた風景』講談社、1992年を購入(たった191円だった)。著者は長くドイツに滞在していた日本のジャーナリスト。ナチスドイツという過去を背負った西ドイツの政治と社会と文化が、どのようにこの「傷跡」と取り組んだかという「観察」である。かつての「友邦」の運命は日本の運命とも重なるところがあるから、たいへん真剣な読み物となった。そしてドイツは、もう一つの運命も背負った。「東西両断国家」という運命である。この分断国家は戦後半世紀ほどで解消されたが、この件もまたナチスドイツとは別の、もう一つの「傷跡」なのが明らか。私は今までドイツの運命と日本の戦後を比較したことがなかった。読後この比較を少しずつ始めている。そして、「韓国社会」の戦後の対日態度と「日本の保守派及び右翼」の戦後の言論には、明らかにこの両者とも、「ドイツの戦後のありよう・傷跡対応」を日本と比較しながら強く念頭に置いている傾きがあるという「国際性」を見て取った。この点で私は極楽とんぼであった。私らの「国際性」はせいぜい米国とソ連とアジア諸国しか念頭に置いていなかった。
土曜日・曇、気温予想18-13度、降水確率20%・札幌。★道新28頁「今冬の道内暖冬の傾向、気象台見通し」。北海道は寒気の影響を受けにくく、暖冬傾向の由。寒冷のシベリア高気圧が平年よりも南東に張り出して西高東低の冬型の気圧配置が弱まり、道内に寒気が入りずらいのだと。降水量という点で、日本海側が平年並みか、より少なく、太平洋側は平年並みだろうと。☆要するに札幌は暖冬で降雪が少なめと予想されているわけだ。ありがとう。★道新25頁「木村対藤井、王位戦第2局の第11譜」。わたしは第1局の棋譜を愛読していたが、最後の3譜で藤井勝利となる過程を「自分の力」ではどうしても追いきることができなかった。さて、この第2局第11譜だが、ここまでは木村氏の指しまわしの方が一方的に優勢と見えていたが、ここで藤井氏に53香という、「攻めにもなる」手を差されたことが、今後の転機になったのだろうということは、容易にわかる。それに持ち時間が両者ともわずかになっている。☆評者のいうように、53香を差させない手順があればそれを木村氏が選んでいればよかったことになる。まーいってみれば、ここまで来て木村氏のポカだった。★道新13頁「豊平川 実は暴れ川」。豊平川の治水に工夫がこらされているとはいっても、豊平川は元来が高低差が大きく治水の難しい川で、過去(たとえば1913年)に大水害にあっている。今日でも、本州によくきているような大型台風が風雨を伴って札幌を直撃するようなことがあれば、豊平川氾濫の危険が大いにあることになる。☆札幌を直撃するような台風がめったにないという「幸運」に救われているだけだ。警戒心を忘れぬことだ。
日曜日・曇り、気温23-14度、降水確率50%・札幌。☆いわゆる「4連休のただ中」。テレビでは全国的に人の移動が増えたような観測をしているが、ゴーツートラベルで東京発着を解除することも交えて、それは避けられない情勢。☆米国大統領選を11月に控えて、我が国は安倍首相の病気引退で、菅内閣登場。☆模様眺めの世相だ。
月曜日・曇だが、雨風強くなるおそれがある。19-14度・札幌。☆すっかり秋という気分。☆このほど、この「お知らせ」欄を含むホームページの「視聴回数」が30万回を超えた。たんなるつぶやきだが、ご覧いただいているのは、ありがたいことである。☆政治は、菅時代に変わろうとしているな。どういうことになるのか、お手並み拝見。