インフォメーション
2016-09-30 09:43:00
この「インフォメーション」欄に、今年7/29と7/30に、「日ハム、トリックスター説」を書いています。最近太田光さんの書いたものを読んでいると、太田さんが「芸人=トリックスター(道化)説」を口にしておられる。太田さんがいうトリックスター(道化)は、「現実世界を破る・現実世界の常識性を破る」のが「道化(トリックスター)」の特質なのだという具合に考えておられるのがわかります。そして実際には、今の日本の社会になにやら得体のしれない変化が起こってそれが否応なく新しい現実になろうとしているのに対して、芸人である太田さんが強い反発をなさるというパフォーマンスにそれがよく表れているように思います。★私が7/29と7/30に書いた日ハム=トリックスター説は、大江健三郎さんの言論をヒントにして、日ハムを『戦争と平和』の主人公、ピエール・ベズーホフのキャラクターに例えたものでした。★ ところで、です。いまこれを書いている私は、日ハムの栗山監督自身が太田光さんの「トリックスター」とほとんど同様の発想を持っておられたのではないかなーと思った次第です。栗山さんが「いろいろありうる」とおっしゃる言葉が、太田光さんと同じニュアンスに聞こえるからです。そうすると監督その人も「トリックスター」なのですね。★ 栗山さんが禅語「前後裁断」を口にされているのを知って、その思いを強めました。(この話は、いずれ)
2016-09-28 21:31:00
9月28日・水曜日 日ハム、西武ライオンズに辛勝し、パリーグ優勝と決まった。★ 日ハム対西武ライオンズ、1対0で、大谷一人で9回裏まで125球を投げ切った。この1点は4回にレアードのホームランによるもの(第39号)。実に苦しい試合で、日ハムにはついに2点目の機会がなかった。★ 世に日ハムほど、強くて、弱いチームはなかろう。選手の一人一人を取ってみれば、日ハムが他チームに比べて特に強いとは言いにくい。しかし集団戦として(野球は集団戦なのだが)、これほど強いチームはパリーグには存在しない。★ 10月前半に、パリーグの2位3位、ソフトB対ロッテ戦があってその勝者と日ハムが戦うのが10月中旬以降だろう。そして、同様にして選抜されるセリーグの代表と日本シリーズを戦う。★ しかし今のところはしばらく、パリーグ優勝の余韻にゆっくり浸ろうではないか。フアンたちもこぞって、何か月も、北海道日本ハムファイターズの戦いを一喜一憂しつつ追ってきた。夏の初めに日ハムの栗山監督が、これからパリーグ現在の首位ソフトBを追うと宣言したとき、当時のソフトBは「むちゃくちゃに強い」チームのように思えたし、首位とのゲーム差は11試合半もあった。それが正夢となったのがうれしい。「人生、為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人のなさぬなりけり。」(これで正しかったかしら)一昔前こういうものの言い方が流行った時代があったが、今回の日ハムの偉業は、この古い格言を地で行くものだね。ありがとう、栗山さん。北海道の誇りだ。
2016-09-27 21:26:00
9月27日・火曜日 日ハム、西武ライオンズに負ける。0対3. 投手は吉川。吉川が立ち上がりに2点失ったのが痛かった。★ 同時に行われていたソフトB、対ロッテ戦は、8回にすごい試合になったが、9回、ソフトBは逃げ勝った。
★ 日ハムのマジック1は変わらず。明日に持ち越しだ。明日は大谷の登板があるのだろうか。★ 埼玉西武ライオンズの監督田辺徳雄氏が、この試合直後の会見で、「この試合の前に、今季限りでの監督辞意を球団に伝えていた」と発表した。主力選手の故障が多かったこともあって、西武の今期の負けが多かったことへの責任という含みだという。『北海道新聞』2016年9がつ28日号19ページ。★このような別のドラマも進行していた。以前この「インフォメーション」で触れたことがあったが、西武はとても強いチームで、今季このように負けが多かったこと自体が不思議であった。日ハムレアード三塁手が自身の打撃のお手本と仰いだメヒア選手が西武の一塁手だというご縁もある。★ひいきのチームを応援しながら、おのずと対戦している相手チームのことも、だんだん他人事ではなく親しみを持つようになってくる。今期の成績は悪かったが、来期はもっと奮起しよう西武ライオンズ。しかしここからはエゴイズム、今日9月28日の日ハム・ライオンズ戦は日ハムの意地も賭けた戦闘である。ミラクル1を達成させてもらおうよ、日ハムファイターズ。さあパリーグ覇権に進め。
2016-09-26 23:20:00
『徒然草』 188段 「ある者、子を法師になして、『学問して因果の理をも知り、説経などして世渡るたづきともせよ』といひければ、教へのままに説経師にならんために、まづ馬に乗り習ひけり。輿・車は持たぬ身の、導師に請ぜられん時、馬など迎へにおこせたらんに、桃尻にて落ちなんは、心憂かるべしと思ひけり。次に、仏事ののち、酒など勧むる事あらんに、法師の無下に能なきは、檀那すさまじく思ふべしとて、早歌といふことを習ひけり。二つのわざ、やうやう境に入りければ、いよいよよくしたく覚えて嗜みけるほどに、説経習ふべきひまなくて、年よりにけり。」★この段には、「余事を捨てて大事を急げ、説経師のたとえ」という要約がついている。古来『徒然草』の段の中で人によく知られている箇所だ。ある親が子に勧めて、学問を修めて仏事の説経師になり、人々に仏事を説経するという職業についたらどうか、と言った。子は親の意見に従ったが、説経師になってから馬に乗ってくるように要請されては困るだろうからと、馬の乗り方を覚えようとし、招いてくれた信者の家で宴会の芸のひとつもできないのでは興覚めだろうと芸事を覚えようとし、乗馬も芸事もそこそこに上達してもっとうまくなろうと励んでいるうちに、とうとう肝心の説経を学ぶ暇がなくなってしまった、というお話。★人生では、この段に描かれたような人物に、よく出会いませんか。証券会社に入社した新人が、「しかるべき場での顧客の接待が何よりも大事だ」と聞かされ、宴会取り持ちに励んだはいいが、年数が数年たっても、肝心の株の知識も、会社の知識も、市場の知識も、学ぶ暇がなかったという。
2016-09-26 21:54:00
9月26日・月曜日 京セラドーム 日ハムファイターズ オリックスに、4対3で辛勝。投手は加藤、ヒーローは陽選手。それにしても9回裏にすごいプレーがあった。日ハムの救援投手は宮西、オリックス2死後、ランナー1塁2塁で、バッターが強い投手ライナー、これを思いもかけず宮西がグーロブを挙げて捉えた。これでゲームセット。もしこの球が抜けていたら、良くて同点、悪ければどうなっていたかわからない。★そうこうしているうちにもう一つのミラクルが生じる。この晩同時に行われていたソフトバンク対ロッテ戦で、ロッテがサヨナラ勝ちしたことが観客の携帯電話か何かに伝わったらしい。さっそくМ1という掲示が観客席に上がった。М1.だ。★ 日ハムはもう一度勝てばパリーグ優勝となる。明日は日ハムと西武の試合。まったく同じ時刻に、ソフトバンクとロッテの試合もある。どうなるか、この結末は。