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2018-10-03 09:42:00
2018年10月3日・水曜日・晴れ・札幌。★日本ハム対西武。札幌ドーム。午後6時。ラジオHBC、SТV。★昨日の試合で日本ハムパリーグ3位と確定。今やるのは言葉は悪いが、「消化試合」。それなりに懸命に戦ってくれればよい。主力選手は何ほどか手控えることになる。きたるべきクライマックスシリーズの「備え」で、上位チームはいま「死んだふり」をするかもしれない。(こういうことをこれ以上論評していて何になろう。)★道新22頁。エンジェルス大谷選手は肱の靭帯の手術をロスアンジェルスで終えたそうだ。来年は打者として出場するのだろう。投手大谷は2020年のお楽しみ。★道新15頁。「アジア富裕層観光や商用に」。19席の小型ジェット機をビジネス・観光用に使って、新千歳空港に来航する国際便が最近激増しているという。その過半が「アジア富裕層」で、新千歳から専用ハイヤーでニセコリゾートに向うと。容易ならぬ機数、容易ならぬ人数である。現在の新千歳の受け入れは大変に窮屈で制約が多いと。★ここ数年ニセコという国際的観光地は異常な発展を遂げた。ニセコに接近する個人機用の空港をニセコ自体あるいはニセコに近い場所に特設することを考慮していいのではないか。それよりもなによりも、北海道(日本)がアジアの国際的観光地として発展するということと、自然の姿でのアジアの地理関係・国際関係を、国家百年の計として長期的にとらえ直すのが日本では遅れているのではないか。はっきり言って、いつまでもつのか「ものづくり日本」。観光日本という政策の柱は、まだだれも考えて居ないのではないか。★テレビでみていたら、英国南部ボンマスで、EUを通しての外国人の受け入れを拒絶するか、つづけるか、という話をしていた。何十年前の英国ではモノづくり産業がたいてい滅びて、観光と金融で立ち上げ始めていたが、その当時ボンマスは英語学校が外国人を集めて込み合っていて、「英国の輸出産業はついに英語のみになったか」と新聞がぼやいていた。こうやって養われた東欧移民などが現在のボンマスのホテルや商業、観光、介護を支える主力労働者である(つまり現英国人である)。英国土着の人々はホテルも観光も商業も介護の労働もやろうとしないのだ。移民反対とは、複雑な意味を持っている。なによりもかによりも、当時の英国人は観光英国の政策を当時はぜんぜん考えてもいなかったよ。まさしく観光英国になろうとしていたのに。
2018-10-03 09:02:00
古文読書として『伊勢物語』を手掛ける感想を述べた。英文読書としてグリーシャム『リティゲータ(法廷弁護士)』を手掛ける。★John Grisham,The Litigators,2011。ペーパーバッグで読む。私は古書250円で買ったが、新刊書店で買っても1000円余ぐらいの値段であろう。最近忙しいので、外出が多い。鞄に入れて常時持って歩く。伴う辞書は超軽量のシャープ製電子辞書PW-M800。単4乾電池で動作する。英和辞典を使うが、名刺版よりほんの少し大きいだけで、これほど軽い電子辞書はない。だいぶ古くなった機械だが重宝している。色も音もない。この『法廷弁護士』、冒頭に数ページの記述があって、その後は、もっぱら「場面」の描写である(対話が多い)。この「場面」をどんどん読み継いでゆけば、物語が進行してゆく。(この最初数ページの記述が、正直、読みにくい。だから、それは最初飛ばしてしまえばよい。続く「場面」は辞書なしでも流れはつかめる。時々気休めに単語をひく程度でよい。)★「オーディオブック」という企画が米国にあって、加入すると月に14ドルなにがしを払わなければならない。毎月14ドルなにがし支払えば読む英語の本をどんどん変えていってもよい。しかし正直私の読書力では「どんどん読む本を替える」ほどは読めない。ところが本の最初の数ページくらいはこの「オーディオブック」がウエブ上無料で聞かせてくれる。さっき言った「最初数ページの記述」がだいたいそういった箇所だ。数度聞かせてもらった。★あとはしゃにむにこの本の「場面」を読み継いでゆけばよいだけだ。★まず章の初めに、その章がどの程度の長さなのか見る。たいてい4-5枚すなわち8‐10頁くらいのもの。(全体が40章ぐらいのもの)これから読もうとする段落(パラグラフ)をまず目で追って、それからパラグラフを読みだす。念のために言うが、辞書はなるべく引かないほうがいい。気になったときだけ引く。★物語が展開してゆく。鉛筆を持っていて、たまに本に書き込んだりする。★たいてい一度読むだけだが、再度読んでもよい。冒頭の部分など、再度辞書を引きながら丁寧に読み返す日もあろう。★友人がいて、読んだことを話し合ったら楽しかろうが、いなければひとりで楽しむ。どっちでもよい。ひまな人、メールください。
2018-10-01 17:06:00
『伊勢物語』というのは、『竹取物語』と並んで、日本の古文を読むときに初期に手にするものという相場が出来ているらしい。教科書にもよく(部分的に)載っている。私は高校のころ『竹取物語』を授業で接して、「たいへんわかりやすい」という印象を持っていた。さて長じてきたものの、あまり古文を読もうとしなかった。今になってみると、古文が、英文同様に、あるいは英文以上に読みにくい。★いちばんやさしい古文から読み直したらどうかなと思って、『伊勢物語』を手にしてみた。(この本はどこでも習わなかった)★注釈がいっぱい入っている本で、わからない語句は注釈を見ながら本文を読むのである。意味はなんとなく通ってゆく。しかし「分からない」のだ。なぜかしら、どうもよくわからない。★何度もチャレンジしてみたが、不可解の思いが去らない。★このほど、世界文化社『グラフィック版特選日本の古典3 竹取物語 伊勢物語』1983年、を買って目を通した。絵がいっぱい入っており、解説の多い本である。なによりも楽しい本だ。★この中で中村真一郎さんが『伊勢物語』について書いている「まえがき」(64‐65頁)を一読して、私の疑問のいくつかが解けた。★中村さんは、『伊勢物語』というものが、決して一人の作家の作品というのではなく、多くの無名の書き手が書き足したり書き換えたりした物語だとみる。(まるで現代のウエブ上のウェキペディアみたいだな)しかも平安時代初めの10世紀ごろに発生しながら、11世紀、12世紀と書き足されてきた物語だという。(私などは近代の物語をみるように、自然とこれを特定の時期の特定の作家の作品と見てしまうので、実はそうではないから、戸惑ってしまう。英語だとこういうとき、コンフュージングというね。)★この物語が10世紀に最初に成立したころは、当時中国で漢詩に詞書を添えるという形式が流行っていたから、その形式をまねて、日本の奈良時代にはやったような古い和歌に適当な詞書を和文で添えてみようという形が成立した。(だから和歌ごとに同じような人物の歌と擬されてはいても、必ずしも同じ人物の作ではないのが当然ということになろう。いわば詠み人しらずのうたが作品の主体なのだ。そう思えば、この世界文化社の本の145‐149頁にまとめて掲載しているように、「伊勢物語のうた209首」を伊勢物語の125段のすべてから書きぬいてまとめる、という仕方にも独自の意味があり、その遊び方がありうることになる。じっさい古来よくこのような歌だけの書き抜きが作られたのであろう。)★11世紀には「語り」が時代の趣の中心になり(それで源氏物語のような多くのすぐれた物語が生まれた)、12世紀になると考証や注釈が流行り、物語を架空にしないでそれらしい実在した人物を探して作品に入れることが流行る。それで詞書の部分が妙に生々しくなったり、うるさく注釈をつけたりという性質が『伊勢物語』に付け加わる。★こういうどうしょうもなく複雑な因子をもつ物語だから、読む者は小うるさいことを考えないで好きなようにこの文を読めばよろしい。しかし現代の私たちはどうしても散文を読みの中心にしてしまう。逆に「うたを取り出してひねくる」ように歌にポイントを置くのが妙であろうかと思う。わが古文の原型だな。思えば、歌心なき野蛮人と同胞に見られたくはないしね。「ちょくなればいともかしこしうぐいすのやどはととはばいかにこたえむ」権力者が無理難題を言うときに、これをやんわりとしかしタフに防ぐのが国民のうたごころである。
2018-10-01 16:37:00
2018年9月6日の北海道胆振東部地震、まだ当地札幌には、1日に一回ぐらいは、震度3程度の体感地震がある。まだまだ油断はできないし、いざというときの備えも崩せない。全道大停電の反省もいろいろの形で必要である。★それにしてもここは地震国日本。いつまでも地震のこと、停電のこと、ばかり考えているわけにはゆかない。乱暴な「個人的意見」としていえば、これは「半世紀に一回ぐらいの事故だろう。」★プロ野球の年間正式試合もやがて終わり、クライマックスシリーズ他特別プログラムとなる。米国の大リーグもエンジェルスの正式戦は今日で終わった。札幌の人間としては、道内温泉に一度出かけ、それから冬支度だ。★世界は明らかに過渡期にある。米国制覇の世界で時代の新しい局面が開けるかに見えた21世紀。ニューエコノミーがつぶれて、リーマンショックとなり、それから10年たったが、中東・アフリカの難民の波をEUは処理しかねていて、EU統一の勢い頓挫。中国は一路一帯の世界構想と打ち上げたが、「アメリカ第1」の米国は、中国と貿易戦争を構えてその趨勢行方知れず。★我が国は、世界の趨勢を横目に、強気の国際関係を展開している。しかしこれがどこに帰着するものやら、わかったものではない。沖縄は今日の知事選で辺野古反対の民意を示した。要するに思い切った「基地清算」の意思と思ってよいのではないか。★世の中の激動、意識の中に置きながら、わたしは古文と英文を楽しむ。伊勢物語。グリシャムの「法廷弁護士(リティゲータ)」。カネのかからない楽しみですよ。しばらく地震と停電を忘れて。
2018-09-30 09:45:00
2018年9月30日・日曜日・曇・札幌。★日本ハム対西武。午後6時。札幌ドーム。テレビNHKBS1.。ラジオHBC、SТV。★道新38頁。「ハングル発信観光客守る--札幌の韓国総領事館--避難所に職員派遣も」。9月6日の北海道地震に伴う全道大停電に際して、自国民救護のために札幌の韓国総領事館がどう行動したかを如実に示す貴重なリポート。当時道内には約6千人の韓国人が滞在していたとみられると。主に札幌市が用意した観光客向け5か所の避難所(6日夜1720人が身を寄せたが、韓国人の姿が目立ったという)と協力しつつ市内に集まった韓国人避難者を誘導したが、旭川空港から急遽2便を7日に、8日旭川空港と新札幌空港から25便が韓国に飛んだ。その間総領事館は新札幌空港に案内デスクを設けた由。7,8日の二日間で韓国人5500人以上が帰国したと。★6日の3時7分地震発生以後の韓国総領事館の対応が、16段の時系列で、8日7時までについて示されている。関係者ぜひ一見したまえ。貴重な記録だ。(もしわが大使館なり領事館なりが外国の大都会で同じ状況に出会った時、自国民救護のためこういう行動がとれるだろうか。ぜひご検証いただきたい。)★「韓国は地震が少ない。恐怖を募らせた旅行客や本国からの情報を求める電話が総領事館に殺到した。」この殺到が始まったのが実に大規模停電直後の6日午前3時25分からである。総領事館はこれ以後なによりも情報収集と情報発信に追われる。ハングルによる発信である。外国語情報を発信するはずだった札幌国際プラザと札幌市の外国語ホームページは停電で数時間ダウン。国際プラザの英語フェイスブックも沈黙した(後日詳細にリポートされよ)。いったいその間総領事館はどこから情報を集めたかは、記事からははっきりしない。道新電子版だけ挙げているが。(わたしは6日午前6時から正午まで6時間、電池で動くラジオで、HBCニュースを聞きっぱなしにしていた。韓国総領事館の職員は日本のラジオから日本語での情報を聞き取る能力はあるだろうか。これはNHKニュースでもSТBニュースでもいいが。それでも近所のどこそこに避難所を設けたとか、札幌市のゴミの収集はどうなっているかとかいうニュースは、7日の午前中に「町内会の広報車」というのが叫んでいたのを聞いて初めて知った。この時に、たとえ7日になっていてすら、水道水は近くの公園では出ていますよ、というメッセージを入れてほしかったな。この一言でビルの高層階に住む住人がどれほど救われたかしれないと思うよ。実際、公園の水道水は終始機能していた。)★わたしはいったん眠って、朝6時に目を覚まし、カセットラジオのニュースを聞き始めた。