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2025-06-10 18:37:00
6/10 Bloomberg 配信。「韓国与党、ステーブルコイン発行容認案を発表、李大統領の公約前進へ」。最低5億ウオン(約5300万円)の資本金を有する韓国企業が準備金による払い戻しを保障している場合、ステーブルコインの発行を認めるという「デジタル資産基本法」を提案した由。「金融委員会承認の企業」という条件をつける。韓国中央銀行は、ウオンを裏付け通貨とするステーブルコインへの規制は中央銀行が主導すべきだと、この提案に反対していると。/隣国の仮想通貨政策は日本人に大いに関係がある。それにしてもまあズバリ単純に提案したものだ。言ってみれば提案されたこの「制度」は、英国や日本で資本主義の初期に存在した「それぞれが自行の兌換紙幣を発行できる」個人銀行と大変似ている。/こういう企業が、自体は銀行ではないこと、中央銀行とは関係がないこと、を難点として韓国中央銀行が反対するのは、もつともなこと。/なお今日の配信で、イーロン・マスク氏が、ロスデモ鎮圧を巡ってトランプ大統領に賛成したと言われる。両者の対立が和らいだ由。/6/11のニュースをみていると、先に大統領は州兵派遣を命じたか、さらに海兵隊を派遣する命令を出したという。移民取り扱いに抗議するロスデモだが、こうなるとすっかり内乱扱い。デモ隊は連邦政府建物を抗議目標としている。デモが全米的に広かることがあれば、地方対連邦の内戦だな。「模様眺め」が企業にとってはもっとも理性的態度だというが、ほかの態度はないのか。小金持ちが田舎のスーパーの無料駐車場に集まっている移民の中からグループを選んでDOIITYOURSELFの大工工事をさせる、なぞという伝えられる図は、まるでスタインベック『怒りのブドウ』の現代版ではないか。
2025-06-10 17:04:00
いったいここに「貨幣」がどのようにして出現するのか、いままで自明と見ていたのが急になにやら難しくなってきた。現実に貨幣が社会に出現したのはまぎれもない事実である。ただそのことが経済理論としてはどういう把握になるのかというと、えらく難しいことになる。「貨幣・金融理論」というのは経済学の分科の中でももっとも度し難い代物だ。それにしても今貨幣が仮想通貨になったとか、これからなるとか言っているわけだが、その貨幣が従来どう理解されていたかをいま「その代替」ないしは「消滅」にさいして確認しておいて何らおかしなことではなかろう。貨幣に関連して、通貨とか、法貨とかいろいろの用語がある。これはどう違うのか。なぜ貨幣が成立し、なぜ貨幣が「ある価値」を持つのか、その価値はどう測られるのか、貨幣を貨幣たらしめる「正当性」はどこにあるのか、国家にあるのか、兌換にあるのか、準備にあるのか、貨幣はなんとかわかっても「金融資産」なるものは、なぜ、どのように、貨幣と関係するのか、そもそも金融資産なるものはなぜ社会に存在するのか。これはいま仮想通貨資産なるものが征服しようとしている戦場なのは間違いないが、その概念規定すら納得を欠くのでは、本当に「征服」が行われたのかどうかすらわからぬではないか。そういうわけでいまビッドコインが暴騰するか暴落するかという米国の話を尻目に、独り言を言っているのである。/後出しじゃんけんで、おそれいるが、今まで書いてきた点で、一つ、訂正しておきたい。アダム・スミスが「生産の経済学者」だと書いた。しかしスミスが書いた歴史的時期を考えると、彼が想定する生産ー流通ー消費では、生産の主体はきわめて個人的な事業者で、いってみれば「独立自営農民」的なものだ。なお当時は法人は国家に奉仕するという強い公益性をもつてしか語られることはない・19世紀になってすらこの伝統が残っている・消費の主体もやはり「個人」だ。流通の意義は(少なくとも国内では)スミスの場合極めて限定的となろう。国民経済学は著者の活躍した時期に応じて「立場」に強い歴史性があるというわけだ。
2025-06-10 16:11:00
まあ、蛇足とぃった方がいいか。(1)で、国民経済学が、経済学に前提されるシェーマとして「生産ー流通ー消費」と示したと書いたが、厳密には、そのように落ち着いて示した国民経済学者は一人もいない。その人たちの全体をみると、「生産ー流通ー消費」と示したことになると総括したのはマルクスである。ではどういう示し方になったかと言うと、それぞれはこの中の一要素を極端に重要というように示して、この全体を見ようとはしなかった。多くは「生産」を極端に重要な要素として示して経済理論を述べ、別の人は「流通」が重要とした(実はこれがリカードだな。ただしリカードは「分配」としてこれを特徴ずけてぃる。マルクスはリカードを「分配の経済学者」と呼んで皮肉っている。でも、あえていうなら、マーケットというものが決定的に重要だととなえた先覚者ともとれる。そして「厚生経済学」を名乗る後世の人がリカードを尊重する遠因もここにある。「リカーディアン社会主義」という後世の人もあったな。)「生産」が決定的に重要と唱えた人の中でもっとも有名なのがアダム・スミスだ。いってみれば「生産の経済学者」だ。「消費」が最も重要と唱えた人はいないと思う。強いて言うならマルクスその人か。消費が再生産につながるという把握は、食料という「生活必要物資」を人類が消費することが「労働力の再生産」を意味する、として、このシェーマを完結・かつ発展させた。この視角は誰でもとれそうに思えるが実際はマルクスに特有のものであった。ただ、「生産ー流通ー消費」というシェーマは、「再生産表式」というものを描くといやおうなくその基本的シェーマであるとはっきりする。ただ、経済学上で再生産表式というものをはっきりと提示したのはフランス人ケネーであって、しかもかれが描く社会は資本制社会というより、一時代前の封建制と資本制の中間、重農主義社会とでもいうものだった。以上いささか厳密を欠く言辞があればご勘弁を。
2025-06-10 06:54:00
仮想通貨について、国家主導型仮想通貨金融化(これが通貨化)、企業主導型仮想通貨金融化、庶民型得総通貨と3主流提示したが、1と2はいま盛んにネットにも表れるのでよくお分かりかと思う。1の特徴はいまのトランプ政権によく表れている。「ビットコイン」を政府や州政府の準備資産として積みながら、ドルに紐づけしたステーブル・コインという制度を仮想通貨と通貨の紐づけの仲介として建て、もって国債の発行・利払いと連絡させるという作戦。あわよくば米国影響下の諸外国にドル建てステーブルコインを採用させる。(政府保有資産か自然に価値増加してくれれば、財政運営も違ってくるものね)3についてだが、トフラー氏であれば、国家、企業、民衆という三途を示せば、国家はいずれ消滅するか、あるいはその重要性を低下させる、企業はこれもいずれいまのような姿のものは消滅するか、重要性を低下させる、少なくとも恐ろしく細分化・多様化される、のように考え、民衆の中に仮想通貨技術が多様な社会性を以て展開されよう、となろう。この帰結は、貨幣の消滅と金融資産の消滅だ。AIにきくまでもないよ。
2025-06-10 06:20:00
今日としての小括をしておかないと、私は朝ご飯なので。私が商品が情報になったのだから、それを売買する貨幣も情報になるのだ、などとは言っていないし、考えてもいないことは、読んでおわかりとおもう。また「知識・情報社会」のどん詰まりだから、貨幣が仮想貨幣にんるのだなどとは言っていないし、考えてもいないこともおわかりいただけるとおもう。「知識・情報社会」はいまとば口に入ったところではなかろうか。ただ、従来の感覚の資本主義社会は仮想通貨の出現で一区切りされよう。この後が悩ましいところで、資本主義は終わったのか、それとも段階を変えた資本主義に入るのか。仮想通貨は、いま代表的金融資産と化したのは明らかで、ただ、通貨になるのかどうかが2025年に問われている(どんな通貨かは争われている)、そして人々は、国家主導型の仮想通貨金融化か、企業主導型の仮想通貨金融化が、離合集散して争われているが、第3のコースというものが当然に想定できるわけで、それは民衆的仮想通貨であろう。この第3の道も想定の範囲に置かれると皆さんの視野が広くなる。どうせ今の時代、今日の小文をAIとかに聞かれる人がたくさんいるだろうが、AIさんも困るだろうな。