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2022-11-04 16:47:00
いまなんのために、教育漢字の学習をしているかといえば、その端的な目的は、漢字の部首についての知識を得たい、多くの漢字部首に親しみたいからである。文章を書くとき、むろん手で書くときという意味だが、書こうとする文章の中に、書き方がよくわからない漢字があれば、漢字かな交じり文で文章が書けないことになる。もし書こうとする漢字の部首を知っていれば、そしてさらにその漢字の読み仮名を知っていれば、部首と読み仮名ひとつを手掛かりに、電子辞書の場合、目的の漢字(親字)を候補の非常に少ない姿で画面に出すことができる。例えば、私が昔から使っているシャープ、edictionary の内蔵する『学研漢字辞典』を引いてみよう。検索画面は、左側に「部品読み(部首読みということらしい)」入力欄、右側に「音。訓。部首画数。総画数」の入力欄がある。いま私は「末裔」の「裔」の字をひこうとしているとしよう。私は、画面左側にこの漢字の部首として「衣」(ころも)を入力する。そして画面右側の「音」のところに「えい」と入力する。そしてリターンキーを押すと、「裔」が出てきた。
2022-11-04 09:46:00
「火」「ひへん」の部、部首内 0画。読み、カ、ひ・ほ。ただ、「ひへん」といえば「日」もひへんだ。電子辞書で「ひへん」とすれば、「火」「日」の両方が出てくる。「かへん」と呼んでもいいというが、ただし電子辞書ではこれでは出てこない。 「ひへん」は、脚の形、「,、、、」もあって、この場合は「れっか」「れんが」と呼ぶ由。 「火」の仲間は身近にたくさんあって、灰灯災炉炊炎炭象焼煙煩燃灯燥爆がそうだと。 「れっか・れんが」の仲間も身近に多い。点為烈無然焦煮照熱熟がそうだと。(藤堂『学習漢字辞典』) 「火」の文字は派出で、流麗。「火」は、炎が燃え上がった形らしい。「れつか・れんが」のほうは、燃えている火の様子かな。 熟語。「火勢」「火の気」「火ぶたを切る」「火影」。 「火勢」は、「かせい。火の燃える勢」(広辞苑)。「火の気」は、「ひのけ。火のあること。火の温かみ」(広辞苑)。「火ぶたを切る」は、「ひぶたをきる。火蓋を開けて、発火の用意をする。戦端を開く」(広辞苑)。「火影」は、「ほかげ。灯火の光」(広辞苑)。「光」を「影」と呼ぶとは、面白い表現だなあ。 部首の解説は旺文社『漢字典』と、電子辞書EX-word DATAPLUS10を参考にした。
2022-11-03 10:02:00
「下」 「一」イチの部、部首内、二画、読み、カ、ゲ、した、など、 「一の部」の部首解説が、面白い。「部首としての一には特定の意味はなく、もつぱら字形分類のためにたてられた部首。文字の構成要素としては、一をもとにして二、三という数字ができる。また、この部首に属する上・下の文字の横一線は、一定の基準線を表している。」(『漢語林』による。電子辞書XD-Z9850中の) 意味の最後に挙げてある「あらかじめすること」に注目すると、「下調べ」「下読み」「下書き」などの語句がある。 注意した熟語。「下院」「下弦」「下半身」「下す」「下馬評」「下心」「下履き」。 「下院かいん」は、二院制の一方の院で、日本でいえば衆議院だと。「下弦」は、満月の後、下側の部分が欠けてくる月。「下半身」は、かはんしん、しもはんしん、双方の読みがあり、「腰から下の部分」(広辞苑)。「下す」は、くだすと読むが、おろすとは読んでいない。「下馬評」は、「当事者以外のうわさ」(広辞苑)。「下心」は、「こつそり考えていること」というが、古語では「本心」の意味で使っていたと。また、「かねてのたくらみ」(ともに広辞苑)。「下履き」は、屋外で履く履物。 字体。草書体は、「て」と書いて、右に点を振ったような姿。「下」は、もともと右に点を振ったように書かれている。点であって、棒ではない。電子辞書XD-Z9850
2022-11-02 20:53:00
「音」 九画、一年生、おとの部、九画。読みは、イン、オン、おと、ね。この字の行書は、見事に乱れる。 熟語で、注意したもの。「音に聞く」「音節」「音盤」「音引き」「音便」「音訳」。 「音に聞く」は、うわさに聞く。「音節」は、「語の構成要素としての音の単位」(広辞苑)。「音盤」は、「蓄音機の録音盤、レコード」(広辞苑)。「音引き」は、ことばを読み方で探す。「音便」は、「国語の単語・文節の一部分に起こった発音の変化。い音便、う音便、撥音便、促音便の四種類がある。(内容は省略した)」(広辞苑)。ここでなぜ「音盤」のような語句にこだわったのかというと、外国からの渡来物を以前は漢字を充てて表していたことの今日的意味を考えたいので。今日、これは「レコード」というしかあるまいなあ。映画の「銀幕」が「スクリーン」というしかないようなもの。「音訳」は、漢字の音を借りて外国語の音を表す。「借字」とも言うらしい。
2022-11-01 20:09:00
「王」総画数四画、一年生、部首「たまへん」部首内0画、読み「おう」。意味「国王」。 書き順 ツチは、縦棒を先に書く。行書体、ツチのところ、上の横棒から下の横棒に筆が走る。 部首の「たまへん」というのは、変わっている。実際は「王」偏に書くのだ。 なりたち。手足を大きく広げた人が立っている様子、だという。 注目した熟語、王侯、王国、王政、王道。王侯とは「王と諸侯」。王国は「おうこく」と読む。王政は、「王が直接行う政治」。王道は、「国王の徳をもとにして国を治めるみち(方法)」。『新明解国語辞典』は、この「徳」を、「権力や武力によらず」として、その反対語を「覇道」としている。ところが面白いことに、「学問に王道なし」という例を示して、この場合の王道を「楽な道」としている。そうすると、「徳で治める」のは現実には「楽な道」なのだろうか。それでうまくいきゃ世話ないということだろうか。 『新漢語林第二版』は、王の行書を教えてくれた。「王国」は「おうごく」と読んではいけないのだろうか。むろん辞典では「おうごく」と引いても出てこない。