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2018-04-02 00:13:00
2018年4月1日・日曜日・札幌。EX-wordのような完全型の電子辞書を、お前は始めて持ったのか、とあきれる人が多いかもしれない。私の家族は持っていたが、私は持たなかった。★今度知人からEX-word DATAPLUS 6 というカシオの機種をもらった。さっそく検討すると、これはたいへんな代物だ。★カラーが付いているページもある。英語の音声が出る。古典名曲の「さわり」がレコードのように聞ける。漢字の書き順などが示される。★全体が、辞書系と学習系に分かれている。「これは全部使うというのが無理だ」と判断。必要なことを部分的に使えば十分と考える。★そうさな。辞典では、ロングマン現代英英辞典が使えるな(英語音声可能)。広辞苑が使えるのが素晴らしいな。学習では、日本文学・世界文学(英文)が1000も詰まっているとは驚きだ。さしあたり「人(作者)」を選んで、ゆっくり眺めたらよかろう。別に急ぐ旅でもない。16種の外国語の手引きが詰まっている。どの語でも「基本的表現」というものがある。片言でよいから一、二の外国語に親しめればまずは上等。イタリア語、スペイン語で以前こころみたことがあった(あいさつていどで済ませ、あとは英語に移ればいいのだ。ヨーロッパ旅行なんかに使える。)経済辞典というのが入っている。私は金融が苦手だから、時々覗いてみよう。いま機会があって『今昔物語』 を読んでいるが、「平安時代」をよく知らないので、もうすこし平安時代を知ってみよう。てな調子。学力でいうと、文系の高校3年から大学1年生程度なんだろうな。その時代に戻った気分で、うれしいよ。
2018-03-31 10:50:00
2018年3月31日。ついてだから私の英文読書にも触れておく。今読んでいるのは、ハリーポッター「賢者の石」(英文)、用いている英英辞典は、ベルリッツのDictionary of American English, 2000(これは古書では比較的に高かった。950円。語義の説明が分かりやすい。例文が素晴らしく実際的。) 最近知人からもらった電子辞書もときどき引く。SR-S9003という。英英辞典が数種類・オックスフォード、ロングマン、コリーンズ・入っている。発音が聞こえる。★なぜ読む英文が急に難しくなったり、急に易しくなったりするのか。正直に申し上げると、私はプロの英語使いではないし、24時間英語に接しているわけではない。過去4か月間、札幌にまとまった雪が降るたびに、私は連続して除雪作業に従事していた。継続して英語を使っていないと、英語の学力はとたんに低下してゆく。長い間遠ざかると、「分かりやすい英文を、丁寧に英英辞典を引きながら、ゆっくり読む」ことからスタートしないと、立ち上げることができないのだ。★ハリーポッターの1番目のシリーズ(108円であちこちに売っている)を、意味・ニュアンスの取りにくい単語にいちいち鉛筆で下線を引く。その語を英英(ベルリッツ)で引く。こういうことをのんびり続けてゆくと、下線を引いた単語のニュアンスが頭にしみついてくる。線以外はなにも書かない。やがてテクストがあたかも一種の単語集に成長し始め、読書のエンジンが少しずつかかってくる。まあこういうことも、気が向いたら書く。★それにね。ハリーポッターはもともとが英米の小さなガキが読む本なので、そんな抽象的な長い単語は出てこない。短い、いわば「英語のやまとことば」が、続々と並ぶのです。こういう読書のほうが、初期の学習としては効果的なのです。
2018-03-31 10:08:00
2018年3月31日・札幌。★とうとう『今昔物語集』を買ってきた。小学館、日本古典文学全集、1971年。ただし1のみ。★前述福永武彦『風のかたみ』をすでにかなり読み進んでいる。この本の後半の「福永武彦、現代語訳今昔物語抄」はもう読んでしまった。福永氏は今昔物語にいやにほれ込んでしまった。★「私も今昔物語を読んでみようかな」という気を起こすのは当然かもしれない。さいわいさきに福永さんの本を買った古書店で、その近くに『今昔物語集』1があった。(500円)★今昔物語として読むときに、仏教的説話部分と世俗的説話部分があるとは、すでに福永著に書いてあった。私が買った『今昔物語集』1は、じつは仏教的説話部分の最初であった。★福永さんが特に興味を持ったのは世俗的説話部分で、かの芥川龍之介も同様である。★しかし手にしてみると、この仏教的説話部分、これだって面白い。丁寧に編集してあるので、古文調に仮名が振ってある本文を読み、気になったところを上方の注、下方の訳文に目を注げば、ゆっくり読み進む分には支障ない。小説ではなくて、歴史の本を読むような趣がある。巻頭、聖徳太子に始まり、行基、役の小角、僧道昭、僧道慈と僧神叡、僧玄昉、再度、行基、鑑真、弘法大師、と、本邦仏教発展に尽くした人々の説話が語られる。(いま弘法大師のところまで来ている。)★実は私は、従来『今昔物語』に関心をもったことは一度もなかった。福永氏を読んで、やあこれは今昔物語との縁が生じるきっかけになるかもしれないと感じた。
2018-03-31 09:28:00
2018年3月31日・札幌。とうとう年度末。目立った話は、今朝の新聞(北海道新聞)。問題の記事にあふれていた。最近の記事の流れからみて突然の記事と、突飛とはいえない記事と。まず前者。(1)道内人口が25パーセント減になるという1面記事。もっとも、2045年にそうなるという推計。全国概況からも北海道・東北は特に厳しい中に入る。(2)町内会加入率が現況70%で、減少を続けながら今日に至った。現況町内会よいしょ記事で、批判の目は絶無である。(3)ビットコインのようなネット上の「通貨」についての問題点を指摘する解説記事(ただし一人の識者のお話に丸投げしている)。次に後者。(1)日本ハムの将来の本拠球場が北広島に決まったことへの札幌市側のショック。札幌市側よいしょの記事。(2)皇室の代替わり儀式について。非常に小さな取り扱いながら一応両方の顔を立てた。(3)原発関与の市町村範囲。日本原電今回の決定・半径30キロ範囲・につき、いちおう双方の顔を立てた。★新聞の立ち位置の難しさを痛感する。双方の顔を立てれば、記事の突込みが弱くなる。他方、よいしょの記事は、見捨てられた側からは不愉快。しかしこういう難しさを扱いかねるのなら、いずれ大量の読者に見放される日が来よう。★特筆するなら、ネット上のコインを扱った記事は、たいへん参考になった。それにしてもこれが一人の話者に丸投げした紙面とは。まるで雑誌の手法ではないか。記者たちの取材によって、記者たち自らのペンで、まとめてほしかった。
2018-03-29 22:58:00
2018年3月29日。札幌。★以前触れた福永武彦『風のかたみ』中の「影」を読みながら。★この今昔物語仕掛けの純文学を、とやかく講釈する学才は私にはない。私はただ、楽しみながら読み進むだけ。この作品は旧仮名を使っているわけではないが、文章に使われている言葉が「古風」である。国語辞典を引いても出てこない。今日は意を決して、あえて古語辞典を引いてみた。三省堂『全訳読解古語辞典』第3版、2007年を使う。★そうしたらなんとかわかるようになった。「影」について、私が拾って辞典を引いたものだけ書き記す。★別業(別荘)、家司けいし(家令)、牛車ぎっしや(牛が引く車)、半蔀車はじとみぐるま(女性がのる牛車。車内から外が覗けるようになっている)下屋しものや(文中では召使などが住む板屋)、ささめき声(静かな内緒話の声)、二昔ふたむかし(ひと昔が10年前だとすると、ふた昔は20年前だろう。)、いみじげな音色(いみじとはたいへん多義の言葉だが、ここでは素晴らしいこと)、うら寂しい(うらとは、心ということ。こころ寂しい)、漏れ聞いた(秘密に聞いた、または、うわさで聞いた、ここでは前者)、天竺震旦(インドと中国)、その場を去りもあえず(敢へずとは、耐えられない、果たすことができない)☆ここで私は、昔の唱歌の一節を思い出したよ。「今はとボートに移れる中佐、飛び来る弾丸避けもあへず、旅順港外恨みぞ深し、軍神広瀬とその名残せど。」★なんのためにこんな読書をするかって?こういう仕方で古文の文章に少しずつ親しもうと思うんだ。