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月曜日・晴れ・札幌。☆「日本はもっと借金しろ」そんなММТ理論の危険な落とし穴。プレジデント・オン・ライン、12月7日配信記事。論点がすっきりしていて、非常にわかりやすい。この「金融財政政策」が、目下のところは、宙吊りになって「運動」していられることは、これでわかる。しかしこれがいつまでも続くわけにはゆかないので、その場合どこにどのような大きな危険が現れるのか、ということに「いまのようにまったくなにも考えないでいられる」ものかどうかという点が、問題だ。☆今は政府も日本銀行も「どういう出口政策を考える」ということはまったくしていないわけだ。それにしてもどうしても市中に余ってしまうカネが大量に生じるわけで、(これが先進国に軒並み起こっている状況)、上記リポートは、「そういう余りがねが株式市場に殺到している」という観測を決して否定はしていない。つまり、目下起こっている「株式市場の狂騰」を「コロナ治療薬期待」だけでみようというのはいかにもナイーブだということになる。このリポートも「それ以外の可能性」として、「不動産市場に現れる」ことや、「海外へ資金が流出する」可能性を、決して否定はしていない。まーこの程度のことをいま観測しているのは、しかたがないではないか。☆将来の出口に際して、「海外関係が国内関係にインパクトを与えてくる」可能性について、「目をつむるなよ」と上記リポートが示唆しているのは、ご忠告かたじけなしとすべきだろう。☆英国のブリクジットで起こったことを上記リポートが念頭にとどめているのは、いいご忠告だ。わたし、知人から数年前、英国の目先の経済を論ずるリポートをもらって、「あなたのリポートがかなりの評判を呼んだのは、日本の国債増発政策のようなことを英国がやるのではないかという隠れた興味があなたの読者にあったからではないか」と批評した。わたしの直感は結局正しかったのだ。
木曜日・曇り、寒いが、霜も降っていない・札幌。☆今、大きな関心、二つ。ひとつ、コロナ禍の世界的出口は有効な治療薬が供給されるかどうかということだろうが、数か月内に米英で相当の人数に供給されるらしい「薬」が話題になっている。最近の株式市場での価格高騰も、そういう「薬」を好感してのことだそうだが。さあて、どこまでが実で、どこからが虚か。ふたつ、国債の増発と通貨の増発は、そして超低金利は、先進国軒並みだが、この政策は今はこれが宙吊りで持つていても、いずれは出口を迎える。「世界が前代未聞の公的債務の波に襲われても破綻しない理由」ニューズウイーク誌、12月2日配信、のような観測は、どこまでが正しく、どこからが疑わしいか。
火曜日・曇り・札幌。★ジェフリー・ディーヴァー『ロード サイド クロス』文芸春秋、2010年を読んで、衝撃を受けた。この小説は、犯罪のありようが、ブログの立て方や運用と深く結びついて起こったという設定で語られている。モノが推理小説なので、筋書きにふれることは遠慮する。しかし、読みながらいちいち思い当たることが多く、大いに考えさせられた。私たちはネットとともにある種の文化を立ち上げてしまっているが、この文化をどのように育ててゆくかという使命が、ネットに関与する者には課せられるはずだ。そんなことを思っていると、つい、ブログの筆が鈍る。ブログはいま容易に立ち上げられるし、経費もそれほどではないし、工夫次第で誰でも運用できる。その「手がるさ」に、簡単についてゆかないようにしよう。
道新1頁「政府GOTO見直しへ」。地方自治体の首長たちがGOTO見直しを言い始めたので、ようやく政府の重い腰が「数手遅れ」で上がったというところ。11月21日に始まる3連休の様子が懸念されるところだった。
道新夕刊1頁「札幌外出自粛要請へ 知事・市長会談で一致」。ステージ4を迎えようとしている札幌市。主に札幌市民に対して、「外出自粛」という「自助努力」を求めることにしたようだ。外食は、行くとしても4人以内、2時間以内にとか。当方はすでに以前から外出自粛の自助努力に入って久しい。テレビを見ていると、あちこちで、なにやら日本国中全体にこういう自助を最高方針として訴えている気味がある。マスクを常にしているようなら、下手なワクチンに匹敵すると説く医者がいたりもする。よかったね、おとなしい国民を抱えて。