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2020-12-07 13:35:00

月曜日・晴れ・札幌。☆「日本はもっと借金しろ」そんなММТ理論の危険な落とし穴。プレジデント・オン・ライン、12月7日配信記事。論点がすっきりしていて、非常にわかりやすい。この「金融財政政策」が、目下のところは、宙吊りになって「運動」していられることは、これでわかる。しかしこれがいつまでも続くわけにはゆかないので、その場合どこにどのような大きな危険が現れるのか、ということに「いまのようにまったくなにも考えないでいられる」ものかどうかという点が、問題だ。☆今は政府も日本銀行も「どういう出口政策を考える」ということはまったくしていないわけだ。それにしてもどうしても市中に余ってしまうカネが大量に生じるわけで、(これが先進国に軒並み起こっている状況)、上記リポートは、「そういう余りがねが株式市場に殺到している」という観測を決して否定はしていない。つまり、目下起こっている「株式市場の狂騰」を「コロナ治療薬期待」だけでみようというのはいかにもナイーブだということになる。このリポートも「それ以外の可能性」として、「不動産市場に現れる」ことや、「海外へ資金が流出する」可能性を、決して否定はしていない。まーこの程度のことをいま観測しているのは、しかたがないではないか。☆将来の出口に際して、「海外関係が国内関係にインパクトを与えてくる」可能性について、「目をつむるなよ」と上記リポートが示唆しているのは、ご忠告かたじけなしとすべきだろう。☆英国のブリクジットで起こったことを上記リポートが念頭にとどめているのは、いいご忠告だ。わたし、知人から数年前、英国の目先の経済を論ずるリポートをもらって、「あなたのリポートがかなりの評判を呼んだのは、日本の国債増発政策のようなことを英国がやるのではないかという隠れた興味があなたの読者にあったからではないか」と批評した。わたしの直感は結局正しかったのだ。