インフォメーション

2021-12-12 20:32:00

100分de名著・資本論 第一回 「商品に振り回される私たち」12/06 聞き取り

何しろテレビで聞いたままの「要点」を書くので、きっとこれではわかりにくいだろう。

一点だけ、意見を言う。ここでいう「商品」は、単純商品生産者社会の商品ではない。自己の生産手段で、自己の労働で、生産している商品を、単純生産者による商品という。ここで話題になる商品は、資本主義的商品である。「第二回」まで行けば、この商品が資本主義的商品だということはすぐわかる。

 物質代謝とは、人間と自然の間の循環だが、物質代謝過程への人間の特有の係り方が、労働である。/人間の労働は、商品を生み出している。自然を含めて広い範囲に、社会の富が存在するが、これら社会の富が、商品として生産されていると、カネのない人は、それらの社会の富を使えない。/歴史上本源的蓄積過程と呼ばれる過程があった。この本源的蓄積が、社会の富が商品となる始まりであった。それ以来、カネのない人は、社会の富が使えないことになった。/商品は、使用価値という性質と、価値という性質と、二つの性質をもっている。商品社会とは、価値を重視する社会である。この商品社会では、物象化が起きている。人と物の立場が逆転し、人が物に振り回されている。商品という物の価値が、人間を振り回している。/(適正価格というものはあるか、それは労働時間うんぬんというやり取りは、割愛する)/図書館司書の例は、図書館がカネで運営されると、図書館の司書の半数以上がいまの日本で非常勤になっているというような、社会の富の貧困を招くことにもなる。

以上

 

 

 

2021-12-10 08:20:00

金曜日・朝方晴れ・札幌。☆道新天気予報では「日中晴れ、夜曇り」「気温7度-マイナス1度」と好天。★昨日要点を紹介した岸田首相の「新しい資本主義」について、感想を述べる。この政策はポストコロナであって、当面はコロナ禍を解決するのが先とするのは、順当であろう。ところで、この「新しい資本主義」というのは、資本主義そのものを反省しているわけではない。新自由主義の行き過ぎを認めているだけだ。その意味では、資本主義の日本での新しい政策を提案しているという次第だ。たんに「新しい政策」というわけだ。しかし、「まず成長」「成長の成果を分配」という論法になるところは、新自由主義と変わらぬではないか。ここでいう「分配」に至っては、スローガンだけで、特に具体策がどうなるのかというところがはっきりしない。作文といわれても仕方があるまい。具体策がいくらかはっきりしているのは、「6.新しい資本主義の下での成長」ぐらいのものだが、そこに並べられている4種の「成長政策」の中で、中身が割合に明らかなのは(1)の「イノベーション」だけだ。ここに並ぶ4つの「成長策」は、内容も方向も趣旨も意義もまったく違うものが、「イノベーション」にくっついて、ぱらぱら並べられているだけだ。とくに(4)は、なにやら得体が知れない。軍備強化を成長政策とでもしているのか。☆前置きに、1980年代以降の新自由主義の弊害が、経済格差と貧困の拡大と、自然環境への負荷の増大の2点として現に挙げているのだから、この2点への抜本的是正の政策提言を中心に「新しい政策」を行うとするのが筋ではないのか。 

2021-12-09 08:40:00

木曜日・朝方晴れ・札幌。☆道新天気予報では「終日晴れ」「気温8度-マイナス1度」という好天気。★昨8日付道新9頁に載った「岸田首相の新しい資本主義」について、内容のあらましを私はこう受け取った。まず、これはポストコロナと宣言されていて、今のコロナ禍から立ち直った後の日本社会に対する政策だということ。「5.未来社会を切り開く新しい資本主義」では、この政策を掲げる理由を述べている。いわく、1980年代以降に主流となった新自由主義は、経済格差と貧困を拡大し、自然に負荷を与えすぎたことで、気候変動問題が深刻化した。新自由主義をやめ、新しい政策を考えよう。「6.新しい資本主義の下での成長」では、成長政策として次の4つの分野を提案するとして、(1)イノベーション、(2)デジタル田園都市国家構想、(3)気候変動問題、(4)経済安全保障。「7.新しい資本主義の下での分配」として、「人への分配」、「男女が希望通り働ける社会づくり」「社会保障による(国民各自の)負担増の抑制」を行って、分厚い中間層を取り戻す、と言っている。

感想は、明日書く。

2021-12-08 09:18:00

水曜日・朝方晴れ・札幌。☆道新天気予報では「全時間晴れ」「気温7-1度」という申し分ない日のようだ。★道新9頁「岸田首相所信表明演説・全文掲載」。岸田首相の例の「新しい資本主義」という政策提議が、「5.未来社会を切り開く新しい資本主義」「6.新しい資本主義の下で」「7.新しい資本主義の下での分配」の3か所に、集中的に示されている。はっきり「未来志向」を謳う政策提議であり、それだけ前向きの論議だ。ていねいに検討して感想を述べるのが国民のありようでもあろう。当方も考える時間が必要だ。いったい従来の資本主義のどこが悪かったとみているのか。「新しい資本主義」は、それをどう変えようというのか。

 

 

2021-12-06 09:01:00

月曜日・朝方晴れ・札幌。☆道新天気予報では「18時まで晴れ、その後曇り」「気温8度-マイナス1度」。好天気といってよい。☆今晩10時25分から10時50分まで、テレビNHK2で、斎藤幸平さんの『資本論』第一回「商品に振り回される私たち」、再放送が行われる。私、急いで夕べ、斎藤さんが読んだという広松渉氏の「物象化論」の本数冊に目を通した。簡単に読み通せるような易しい本ではないようだが、ただ、早速感じたのは、この広松さんは、かつての「ロシア・マルクス主義」(レーニンとスターリンのことだろう)に重大な異議申し立てを行っていたことだ。「ロシア・マルクス主義」では、資本制下の国家はブルジョア独裁国家だから、この下で起こったプロレタリア革命では、「国家を廃絶するしかない」、革命後旧来の国家機関は「使用できない」、「プロレタリア独裁権力を立てるしかない」とされていた。広松さんは「国家」は「ブルジョア独裁国家」のほかに「中立的国家」の性質も持っているとするので、であれば、「ロシア・マルクス主義」は、革命後に「国家を廃絶しないで生かす方策」もありえたことになり、革命後旧来の国家機能に生かせる性質もあることになる。つまり「プロレタリア独裁」は、「人民的権力」と規定されることになろう。プロレタリア1に対して農民が9もいた国でプロレタリア独裁がありうるはずがない、実際にも労農同盟であったわけだが。1世紀以上も昔の話。☆YouTubeでも100分de名著がみられる、と聞いて、「100分de名著 資本論」とYouTubeのホームページ上で検索したが、目的の放送は見られなかった。しかし、この主題に関連するいくつかの動画が見られた。