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2024-07-14 05:35:00
なぜ人間は年を取ると白髪になったり、頭髪の毛が少なくなるのだろうか。このあたりまえそうな現象で、しかし誰もよく知らない現象に、札幌医科大学皮膚科学講座教授の宇原 久氏が応えている記事が、北海道新聞7/12号18ページに載っている。要点次の通り。そもそも人間は、年を取るにしたがって、白髪になったり、毛が無色になったり、頭髪自体が減ったりする。そのわけ。頭髪自体が減るのは、年と共に頭髪のもとになる細胞の「幹細胞」が減少するため。頭髪の根元には「毛根」という根があり、その「毛根」に頭髪の「原料」である「色素幹細胞」という細胞が血管から運ばれてくるが、年と共にこの「色素幹細胞」が少なくなり、頭髪量が減つてゆく。この「毛根」の中に、頭髪の色を付ける「メラノサイト・色素細胞」というものがあって、これが「メラニン色素」を作って「頭髪の色」を出している。この「メラニン色素」には二種類ある。黒みかがった茶色の「黒褐色系」と、赤と黄の中間色である「黄赤色系」である。この二種類の「メラニン色素」の混合ぐあいによって実際の頭髪の色になっている。結果的に出来上がる色は、いわば遺伝であろう。年齢とともにこの「メラニン色素」がだんだん少量になって、白髪になるんだと。日本人であれば40歳ぐらいから白髪になり始めるという。