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2020-11-10 08:58:00

火曜日・晴れ・札幌。★道新1頁「バイデン政権へ始動」。ようっ、待っていました。まず米国政治からトランプ色が一掃される過程が始まるようだ。この政権の優先課題は、「コロナ対策、経済回復、人種問題、気候変動」の4つだそうだ。「米国第1主義はやめ、国際協調に戻る」という。トランプ氏が離脱したパリ協定(地球温暖化対策)にも復帰するだろうし、同じく世界保健機構(WTO)にも復帰するだろう。さらに、イラン核合意にも、環太平洋連携協定(TTP)にも、復帰の歩みとなろう。☆日本も今まで「トランプべったり」だったので、今後「チェンジ」が相当に必要となろう。★道新1頁「道内感染初の200人。」今後止めどもなく増えるのでは、北海道をゴーツーから除外するのが早急に必要となろう。私がずいぶん昔にここに書いたことがそのまま現実的処方箋として当てはまるようでは情けないよ。これじゃ来夏のオリンピックなどどうやって展望できるんだ。★道新27頁「男系継承既成事実化懸念」。秋篠の宮立皇嗣の礼実施について秋篠宮その人が以前「批判的」言辞があったのを咎めるジャーナリストがいたが、この「礼式の挙行」は先例のないことであり、この礼式がとにかく可能になつたのは、上皇「退位特例法」が新たに成立したからで、その特例法に「皇室典範に定める事項については皇太子の例による」とある文言を「政府が解釈した」結果である。この「政府解釈」が「問題なしとはしない」ところが、ここでの論点である。「退位特例法」は「付帯決議」で、「安定的な皇位継承を速やかに検討すること」としている。「女系天皇」もこの議論に入りうるのだ。そこで、「男系継承を既定事実化するかのような今回の立皇嗣の礼のありよう」に議論が向かってゆくわけだ。秋篠宮発言内容はそのことをもって秋篠宮が咎められるわけの事ではない。☆日本の憲法学者はこの件にどのような見方を示しうるか。以前安倍元首相は、「日本の憲法学者の8割は憲法9条が自衛隊を容認していないとしている」と言ったが、なぜわざわざこういう言い方をしたのか、当時私は不審だった。「ならば日本の憲法学者の8割の声を尊重して自衛隊をやめよう」と言いそうなものだが、「憲法第9条に自衛隊の存在を書き加える」ような憲法改正をするのだという。これじゃ「日本の憲法学者」の中には「これは改憲ではなくて新憲法制定であろう」という人が出て来るかもしれない。こういうやり取りがあってみれば、政府が志す「日本学術会議改革」は、政府が提出する法案に賛成する憲法学者が多数となるような組織改革を目指しているものと思わざるを得ない。法が、しかも憲法が、鴻毛の軽きにあつてはこまるよ。

2020-11-09 18:28:00

 

月曜日・霙・札幌。☆菅首相の日本学術会議推薦者中より6人任命拒否問題。ずっと昔に当欄で感想を述べ、その後は一切言及せず、もつぱら新聞記事やウエブページを読むのみだった。なんと呆れたことに私が「この問題にからんで日本学術会議改革問題が菅内閣成立の第1の政策目標なのではないか」と「とんでもないつぶやき」をしていたのがこのところすっかり正夢となろうとは。なんということだね。菅首相というお人は、この問題に関しては日本語では「匹夫(ひつぷ)」と評するしかない人ではないか。匹夫とは、「道理にくらいひと」といういみである。任命拒否という「人事」の理由を聞かれても「人事の理由」は言えないという「無回答」を繰り返すが、しかし日本語で何か聞かれればつい何か日本語で答えざるを得ない。この様子を見聞している菅首相の「補佐者たち」が菅首相の言い方に何らかの「道理」らしきことを付け加え、この付け加え方が「どうしても統一性を欠く」ので、何やら話の輪郭がどんどん膨らんでしまって得体の知れない巨象かつ虚像になってしまった「日本学術会議問題」。菅首相が「一貫して自分の態度を変えない」というありようをしていることが、問題を結局このような巨象・虚像化しているのではないか。この人の人事的剛腕をよく知る「補佐者たち」が「わりをくいたくない」から必死にあれやこれやの切り口を思いつき、問題をどんどん大きくしている。そしてついに菅内閣成立の第1政策課題というべらぼうな姿にしてしまった。問題が真に国勢枢要の課題なら、内閣総辞職なり国会解散なりというおそるべき荒業もあろうが、いま解散なぞしてみよ、自民・公明党は票数を激減する危険がある。意地もいい加減にして、妥当な解決を計ったらどうだ。☆他方かの国のトランプ氏は、この人物は「匹夫」ではない、とことん法律的に争えば、自分が勝つ可能性がいろいろありうることをよく知っている。ことここにいたることも既に想定して、前もっていろいろな「行政的手段」も取っていた。郵政長官を任命したり、最高裁に保守派の判事を任命したり。ただ、いかにアメリカでも、アメリカ合衆国という社会と文化を守ることではなく、自己の権勢と地位を守ることに強く傾斜した姿勢が、果たしてアメリカ合衆国にとって道理でありうるか否か、そのように社会が見るに至るようなところまで徹底した法廷闘争をする気なのかどうか。こういう大きな意味での「匹夫」にならないで済むかどうかは、もう少し見ていないとわからないようだ。

2020-11-03 08:57:00

火曜日・薄曇り・札幌。☆このところ、本州の親類・知人から、「訪札するかもしれない」という打診がいくつか来ている。すべて、お断りした。そして、むろん当方から本州に出向くこともあり得ない。「コロナ禍がすっかり収まる日が来るまで、相互の往来は、なしとしましょう」と申し上げている。政府筋も、「自助」を目下を生きる第一の「徳目」として掲げているのは、こういうことであろうよ。あてにできない政府を抱えるときには、自助しか生きる道がないのだ。

2020-11-01 16:54:00

日曜日・薄曇り・札幌。★道新1頁「道『全道で危険な状況』 クラスター地方でも相次ぐ 10月、GOTOや札幌往来増」。ここ数日、北海道のコロナ患者増加数が急激で、10月31日で一日80人を超えたが、いずれ100人という節目を超えると危惧されている。北海道全体の中では札幌の比重が大きい。政府のGOTOトラベル&イートはじめ、さまざまの旅行・食事の優遇策が、もともとこういう施策自体がコロナ禍抑制とはちぐはぐなものであったが、冬を控えて、大事を生む危険がある。なお冬は、感染率が高まる自然の危険が大きい。☆私は私個人としては、今の時点でアンチ・ゴーツー・ライフを標榜したい。ゴーツーとコロナ禍抑制の結末は、きわめて疑わしいからだ。つぎのように具体的に標榜したい。1.北海道以外の場所にはゆかないこと。2.本州からくるゴーツー観光客と相接する場所にはゆかないこと。3.札幌と道内地方との往来は極力少なくすること。☆外出自体を自粛すること。☆これを11月から来年3月までの期間行わざるをえないと覚悟すること。ヨーロッパでは、スペインのコロナ菌が観光ブームで全欧に広がった可能性があるとか言っていた。パリはロックダウンをほのめかされただけで、暴動化しようとしている有様。「集団感染政策」などという呑気な政策見解は、いまやほとんど聞かれなくなった。

2020-10-28 09:23:00

水曜日・晴れ・札幌。★道新7頁。社説「温室効果ガス 排出ゼロへ覚悟見せよ」。先に菅首相は、所信表明の中で、「温室効果ガスの排出量を2050年には実質ゼロにする」と表明した。かつて政府が表明したことがない画期的政策だという声もある。しかし私には、どうもこの政策は、具体的に何をどうする、その政策の科学的確信はどうなのかという具体的内容に著しく欠けていて、どうもわかりにくかった。言うだけなら大抵のことが言える。戦時中昭和20年日本の空に飛ぶ友軍機が少なくなったとき、「帝国は重大な発明をしようとしている」という話が伝わってきた。「空中に航空機を固定させれば、地球の自転によりわが航空機は24時間以内に敵国上空に達する」という「おそるべき兵器」。ようするに「空中に固定させればいい」のだ。これはヘリコプターだの風船爆弾だのいろいろ連想させるが、こういった「話」の範囲では完全にガセネタである。一見本当らしく聞こえるだけだ。☆この道新社説は、政府が原子力発電を推進することに、温室効果ガス抑制という言い訳をしているのだと指摘した・なるほど。目からうろこだ。☆ウエブに「古賀茂明『自民党右派と日本学術会議問題』週刊朝日」AERAdot10月27日配信という記事を見て、政府自民党が日本学術会議に批判的である理由がよく分かった。この会議の存在自体が煙たいのであろう。