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水曜日・曇・札幌。★ウエブ上に、立派な記事が載っていた。ニューズウィーク日本版、6月16日配信、筆者はデービット・ケイ教授。カリフォルニア大学アーバイン校法学部教授。「『他国に厳しく自国に甘い』人権軽視大国アメリカよ、今こそ変わるとき」。さすが法律関係の人、提示の仕方が論理的。この人は次の5つをアメリカに必要な「チェンジ」と提案し、来るべき大統領選に反映させようと言っている。★1、アメリカは常設の人権委員会を設置すべきだ。★2、米議会は国際条約を批准したらそれに対応する国内法の制定を推進すべきだ。★3、アメリカはこれまで拒否してきた条約の批准を全て実行すべきだ。★4、アメリカは「経済的、社会的および文化的権利に関する国際条約」も批准すべきだ。★5、アメリカは国連人権理事会に復帰すべきだ。☆上記の記事についていたtweetの2番目のもの・筆者BLMとしてある、が大変にきっぱりとした文章だと思うので、ここに採録させていただきたい。very clever. Here is the next steps the country should take after Demo. Now what people should do is choose carefully who and which organisation will actually step forward for this problem via election. World hopes all the US people, independent from any race, gender, direction, whatever, will win your freedom, as the same human.
火曜日・曇・札幌。★道新2頁「米警官が黒人男性射殺 アトランタ デモ再拡大の可能性」☆事件の発端になった「ファーストフード店」が「ハンバーグ店」なのか。★道新9頁「全米デモ長期化の様相 警官が黒人男性射殺 やまぬ暴力、警察改革求める声」。★ウエブ上「自殺かリンチか、差別に怒るアメリカで木に吊るされた黒人の遺体発見が相次ぐ」ニューズウイーク6月15日配信。ここに書かれているのは、カリフォルニア州バームディール市で起こった事件のみ。☆わたし、黒人の目から見ても「まっとうな米国史」を知るべく、ジン教授『米国史』を通読中だが、8.We Take Nothing by Conquest,Thank God 9.Slavery Without Submission,Emanicipation Without Freedom 10.The Other Civil War 11.RobberBarons and Rebels と進んできた。実はこの10章までは、従来「普通の米国史」を、それも断片的にしか読んでこなかったので、読みづらかった。11章に入って俄然読みやすくなったのは、「普通の米国史」もこの19世紀末から20世紀初頭にかけての米国産業の大躍進、巨大企業群の出現を活発に描くからである。ただこの11章は、巨大企業群出現の背景に、「血なまぐさい」としか表現しようもない凄惨な労働運動が大量に描かれていて、「ははあこの中から一日8時間労働制」が「労働者の権利」として確保されてくるんだなと「初めて実感した」次第。
月曜日・曇・札幌。★昨日示したアトランタでの黒人死亡事件を告げるウエブ上の記事2つだけ示す。★「黒人男性が撃たれる直前のやり取り映像公開」QテレNEWS,6月15日配信。★「警官による黒人男性射殺 地方検事が『不合理』と批判 米」CNN.CO.JP、6月15日配信。★どうやらこの事件での抗議デモは荒れ狂ったらしく、事件発生の直接の原因になった「ファストフード店」というのは、放火されて炎上してしまった。マクドナルドとかなんとか、店に名前があるはずだが、その手の店は日本などでおしゃれな喫茶店のように見られるのとは異なって、米国では最底辺の人々が入る繁華街の店で、わたし以前米国西海岸から東海岸へバス旅行する際にバスデポ近くでよく入ったが、たいてい店員は黒人だった。安い値段でいっときの食事が済ませる大衆店である。★「全米で年間100人以上の黒人が白人警官に殺されている--米アトランタで黒人男性射殺」ニッポン放送、6月15日配信。ジャーナリスト須田慎一郎氏が出演して語っていることを、文章として収録。☆私がときどき引き合いに出す米国のミネソタ・パブリック・ラジオも、放送局で(公正な放送態度には定評がある)、放送内容をホームページで文章化して(むろん英文だ)公開している。おおくがその文章を英語音声で聞ける。短い放送で5分ぐらいのものと、長くて1時間近いものと、2種類ある。ラジオ局もネット時代だからホームページでウエブ上に音声と文章を公開できる。公共放送の場合広告がまつたくないのも清々しい。みなさんウエブ時代でも放送局にもっと注目しよう。放送局の場合エンタテインメント性は少なく、超真面目なスタイルが多いよ。写真も示している。
日曜日・曇、27‐13度・札幌。★ウエブ上、最新ニュース。「黒人男性、警官に射殺される 抗議のデモ隊一部暴徒化--米南部」、時事通信社、6月14日配信。(時事通信社のものを選んだ)ジョージア州アトランタで、ファストフード店のドライブスルーに駐車していた車の中にいた黒人を「泥酔している」ので取り調べ中に起こった事件。市の警察署長は辞職した。射殺した白人警官は、「武器の正当な使用とは思えない」という理由で、市長が懲戒免職を要求、免職になったという。☆ミネソタ州の黒人殺害に対して全米的抗議デモがあり、警察の徹底改革が全国的話題になっていたというのに、こういう事態にする警官たちの神経がわたしにはわからない・それとも米国では、黒人を差別する白人のcolor lineが遺伝子のように体に染みついているのだろうか。これで「警察の徹底的改革」はいよいよ避けられないことになってゆくだろう。☆ところでおどろいたことに、黒人が官憲に殺害されたり、不審死していたりする事件が、米国では過去半年以内に何件も起こっているようなのだ。
土曜日・晴れ・札幌。★北海道新聞1頁、卓上四季、「米国での白人警官による黒人暴行死事件を受け、人種差別への抗議デモが欧州にも波及し、奴隷貿易や植民地主義者らの像が次々に撤去されている」ことについて意見を述べている。★道新6頁「米デモ 一部地区選挙 シアトル『自治区』主張」★同6頁「警察予算の削減否定 トランプ氏 訓練増強の方針」★同6頁「軍制服組トップ 撮影同行を謝罪」。☆ウエブの関係記事提示が難しくなった。1.トランプ氏の政策方針をどの程度BLMと関連するものとして挙げるか、判断しにくい。2.米国以外の国を非難する目的で書かれている記事を、どの程度BLM記事として挙げるか、判断しにくい。3.自国の政策を擁護する目的でBLM記事を書くものを、どの程度BLM記事として挙げるか、判断しにくい。☆BSニュースで米国のニュースを見ていると、今ではBLM記事は米国のニュース全体の中心の地位にある。米国にとっての事態の重要性はそれほど大きいのだ。そして米国が従来世界に占める圧倒的地位から言っても、この事件が米国の行く手をどう変えるか、あるいは変えないか、は大げさに言えば「コロナ禍」後の世界の間違いなく中心事態であろう。☆コロナ禍の最中、日本の100倍に及ぶ感染率、死亡率にもかかわらず、米国は経済回復に積極的だ。そして、在宅だのビデオ会議だのという勤務形態が広範化しているとはいっても、それはいわば「虚」世界、実世界では数千万人の下積みの人々の毎日コロナ禍に身をさらしての「実」労働がなければ現在の社会が存続しえない。この下積みの人々がBLM抗議デモの主力軍であってみれば、この人々をおさえつけることは社会の直ちにの停滞と崩壊を引き起こす。この事情がBLM問題の基底に存在しているのが明らかだ。