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2022-10-24 11:52:00
監修金田一春彦/金田一秀『学研小学国語辞典』学研、2004年、の1110-1113頁、「部首一らん」に、こういう形で例示している。「へん」「つくり」「かんむり」「あし」「たれ」「にょう」「かまえ」「その他」。その中で、部首--部首名--漢字例いくつか、で例示している。「部首」はここでは示しにくい。「部首名」--「漢字例」をみれば、それがどんな形の部首かわかるだろう。「へん」。「にんべん」休、住、使。「にすい」冷。「くちへん」吸、味、呼。「つちへん」地、場、坂。「おんなへん」妹、始、婦。「こへん」孫、宇、存。「ゆみへん」引、強、張。「ぎょうにんべん」往、徒、待。「こざとへん」院、陽、陸。「りっしんべん」性、快、情。「てへん」持、投、拾。「かたへん」族、旅、旗。「ひへん」明、時、昨。「つきへん」服、朝、期。「きへん」林、材、根。「かばねへん」残、死。「さんずい」海、波、流。「ひへん」灯、焼、燃。「うしへん」牧、物、特。「けものへん」犯、独、状。「おうへん」理、球、現。「たへん」町、略、由。「めへん」眼、県、省。「やへん」知、短。「いしへん」研、確、砂。「しめすへん」社、神、祝。「のぎへん」秋、種、積。「こめへん」粉、精、糖。「いとへん」紙、級、積。「すきへん」耕。「みみへん」職、聞、聖。「にくづき」腸、腹、胸。「ふねへん」船、航。「ころもへん」複、補。「ごんべん」話、詩、談。「くるまへん」転、輪、輸。「かねへん」鉄、鉱、銅。「しょくへん」舘、飲、飯。「うまへん」駅、験。以上,無慮39例示している。「偏へん」は、一番取りつきやすい部首だ。覚えていると役に立つぞ。
2022-10-23 20:10:00
長澤規矩也『三省堂漢和辞典』643-652頁。指事。抽象的にものごとを示すもの。私には象形よりこの指事のほうがずっとわかりやすい。一、二、下、三、天、末、上、中、引、本、甘、なんだこれしか示してくれないのか。それじゃその趣旨も書いておこう。一、一本の線で一つの意、二も、同然、下、原形は基準線の下方に点または横線を加えて、下の意、三、三本の線、天、人の前向きの形の大の上に一線を引いて、頭上のものであることを示し、大空の意、末、木の上部に一を加えて、木の先、転じてこずえ、すえを表す、上、基準線の上方に点または線を加えて、上であることを示す、中まんなかをたての棒で示す、引、弓を縦棒(ひく)意、本、木の根元を一で表す。/漢字のちょっとした棒一本が、実に大きな論理的意味を果たしていたわけで、これじゃ棒一本、うかつに間違えるわけにはゆかなくなる。
2022-10-23 16:37:00
象形(ものの形を写したもの)の例。牙、石、耳、*、豆、手、毛、瓜、立、高、人、舎、倉、傘、冊、兆、凹、凸、刀、力、*、ト、止、生、角、象、凶、弓、口、足、夕、大、犬、女、子、*、山、川、巾、糸、府、羊、首、心、戈、戸、斤、日、且、曲、果、月、火、水、木、桑、楽、片、牛、井、虎、田、泉、見、*、竹、米、羽、*、臼、舟、貝、車、門、閉、雨、雲、馬、魚、鳥、長澤規矩也『三省堂漢和辞典』643-652頁より。/私は、象形文字なるものがこんな具合にたくさんあるのに驚いている。「日」とか、「月」とかが象形文字なのは、図解をみているとすぐなるほどと思う。しかしおそろしく面倒な図解を示されないとちょっとわかりそうもない象形文字がこんなにあるとは。ここでいう図解も、早く言えばこじつけだ。しかしそれにしても数千年の昔に「こうやってものの形をかたどったのだ」としてこれらの文字が定められ、これらの文字はさらに別の複雑な文字の種にもなって、今日に至っているわけだなあ。これらを別にいちいち暗記するには及ぶまい。ただ、一度こういうものとして銘記してしまえば、漢字成り立ちの背景として私たちの記憶の底に沈殿してくれるだろう。詳しく知りたきゃ『漢和辞典』を引けば詳しく述べている。
2022-10-23 09:26:00
長澤規矩也『三省堂漢和辞典』は、その643-652頁に、「成り立ち」別の文字の例示を、いくつか行っている。「漢字の字源の説明」と題している。「漢字の成り立ちには、およそ四種類あるといわれている」として、(1)物の形を写したもの、形にかたどった(象)ということで、象形文字とよばれるもので、絵文字ともいうべきもの。(2)前者が具体的に物の形を表しているのに対し、抽象的にものごとを示すもので、この中には全く独立して表現するものと、象形によつてできた漢字を土台にして、これに符号を加えて抽象的に意味を表したものとある。指事という名称がある。(3)文字が造られる前からあった発音を表す文字に、その事物の意味を示す文字を偏旁冠脚のいずれかの一つとして加えたもので、形声という名称がある。動植物の名などはこのようにして漢字で表されたものが多い。(4)既成の漢字を合わせて造られたという点では(3)と同じであるが、その部分を成す漢字を全く意味の上から結び付けたもので、特に一部分で発音を示すという限定がないもの。会意という名称がある。 「以下、成り立ちを知っていることによつて字形を覚える便利があるものを、成り立ちを分類番号で示す」と、これらの「例示」の趣旨を述べている。/『漢和辞典の先生』だからなんでも漢字を使うというのではなく、この説明の文章は、手ごろにひらがなを使っているんだな、と思う。その分、文章が柔らかく、読みやすくなるな。六書は普通は象形、指事、会意、形声という順に書かれているものだが、ここではあえて形声、会意の順になっている。確かに、形声から先に理解するほうが、印象的だと思うよ。 いずれにせよ、漢字成り立ちのありようは、象形、指事、形声、会意で、大多数の漢字は、形声と会意に属するわけだ。(つづく)
2022-10-22 21:07:00
漢文で、文字とは何か。許慎『説文解字』は、象形文字や指事文字のような「単純な文字」のことを「文」といい、複雑な仕組みの文字のことを「字」というとしている由。徹底的に、従来からある文字を組み合わせていろいろな新しい漢字を作ってきたのが、漢字というものの体系で、こうして出来上がった漢字を「文字」と言っているのだと。こういう学問が「漢事学」(あるいは、小学という)で、漢字の使い方の文法をも含むという。それに対するものが「漢文学」。要するに、国語学と国文学の関係のようなものだろう。漢和辞典は、この漢事学に関するものだと。世に文学青年というのはいるが、語学青年という具合には言わない。文学青年には夢と志を感じるが、「語学青年」には(もしそういう言い方があったとすれば)、実利と生活臭が強すぎるのかもしれないね。従来話題にしてきた「部首」とは 様々の複合文字を作ってゆく際の「基幹になる文字」であると。通例二百数十種類を漢和辞典は「部首」として挙げ、一覧表にしている。
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