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2018-03-23 19:28:00
なんかえらい題になってしまったが、実は「資本主義に未来がなくなっている」という仮説。水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』集英社新書、2014年。私は水野さんという人はよく知らないが、たいへん真面目な本と思い、今後ご紹介するつもり。金利がこんなに安くなっているのは、資本主義のありようが行き詰まっている証拠で、従来であれば資本主義にとって事態解決のための余裕世界(周辺と、呼んでいる)が存在したが、もうそれがない。アメリカなぞが近年「金融空間」という別世界(周辺)を作って(これがニューエコノミーなんだろうね)大いににぎわったが、もうその手も先が見えない。まーあっさり書くとこういうことを述べているが、私には大いに検討に値する仮説と思える。いずれもう少し腰を入れて紹介します。★水野氏の指摘する「金融空間という周辺」が、私には今昔物語の「鬼の住む別世界」と重なるんです。うつつの世界の通貨と鬼の世界のビットコインが、交わる点が今の世か。どうも私の近辺で、ビットコイン投資にでも失敗したのか、最近どうしようもなく沈み込んでいる人が2人いるんです。心ここになしという有様です。
2018-03-23 19:01:00
2018年3月23日・金曜日・薄曇り・札幌。ようやく新聞の天気予報に向こう先1週間雪なしという気候になりました。題の「すすきの」は、札幌の歓楽街のことではありません。(当アイランドコーポが地下鉄南北線中の島駅で乗り、その次が幌平橋、その次が中島公園、その次が薄野ですから、意外に近いところにあるんですけどね。)前に書いた福永武彦「風のかたみ」(全小説第9巻所収)の、書き出しの一節の題名です。信濃出身の若者、大伴の次郎信親が京の都に上る途中、京へ行く道と伊賀へ行く道の分かれ目付近で、野原(すすきのと呼んでいる)を歩く場面とそこで古い堂に宿る様子を描く。今昔物語的筆致でね。この時代はうつつの世界と百鬼夜行の別世界が容易に出会う構造になっているらしく、そのへんがまた、面白い。現代の札幌薄野も、夢とうつつの出会う世界であろう。★文章の中に、現代文とも古語ともつかぬ単語が頻々と現れるのも、読んでいるうちに気にならなくなった。別に辞書を引かなくともなんとなくわかるし。現代にはあまり使わない漢字熟語を使っているのは、趣を感じる。
2018-03-22 20:13:00
2018年3月22日・木曜日・札幌。★「還付金がありますよ」という話が、続けざまに、舞い込んだ。★「最初の還付金」電話をとったら、**区役所の斎藤です、と名乗り、あなたに昨年9月分の保険金還付金が3万7000円あるという。家内に電話を渡したら、家内がなにかやり取りした。電話は切れてしまった。まことに不思議な話で、これはおれおれ詐欺じゃなかろうかと話し合った。相手は当方預金口座番号を言わせようとしていたようだが、どうもうまくゆかないと見たらしい。考えてみれば区役所の部局名も名乗らず、還付するというのが何保険かも言っていない。★妙なこともあるようだと話し合っていたら、続いて別件の「還付金」電話が入ってきた。北海道電力のなにやらと名乗り、お宅のロードヒーテングの電気料が、当方がメーターを読み違えたので高くなっている、電気料をお返ししたいので、預金口座の番号を言えという。似たような趣の話なので当方も警戒した。★電気料請求書に書いてある北海道電力の番号に電話した。すったもんだがあったが、メーターの読み違えは本当らしい。北電サービスセンターから郵便で当方にお金を返す仕方を知らせてくるということになり、一件落着した。★それにしても、「金を返すから口座番号を教えろ」と電話で言ってくるのでは、おれおれ詐欺めくぞ。
2018-03-22 00:26:00
2018年3月22日・木曜日・札幌。★さて、この乱世。わが魂、いずれにありや。今までは、多くの場合、前への発展を思った。しかしこの頃は、身を引いて、うしろのほうを懐かしがる様になっている。★先ごろ古書店で、福永武彦という人の全集(著者は全小説と自称している)第1巻と第9巻を手にし、妙に気を引かれて買ってきた。(例によって別に高価な買い物ではない。)第1巻 風土。第9巻 風のかたみ。何か、こういうのを、純文学風とでもいうのか。実は私は、この作者という人をよくは知らない。★先に第9巻のほうを手にしているが、「今昔物語は面白い」といい、『今昔物語』の中からいくつか抜き出した材料を現代語訳したものや、果ては、「風のかたみ」、「鬼」という創作風2編を収める。この2編を今昔物語風に書いているという何とも奇妙な筆致で、これをここしばらく少しずつ(慌てる旅でもないので)読んでいる。最近話題の森友文書の一件なぞ、思うにおおいに今昔物語の一篇に似るな。
2018-03-21 10:42:00
2018年3月21日・水曜日・晴れ、札幌。★住人交代完了。★Aさんの賃貸契約はそのまま存続することにした。★敷金、退去時清掃消毒料は、契約が終わるときに清算する。★家賃は4月からがBさん、3月末までがAさんとする。★Bさんには、入居申込書(その中に現在の身分などが記載される)、賃貸借契約書に記入いただき、但し印鑑は押さない。身元保証人はBさんの場合、連絡人の意味をもつ。★実はAさんは、バイクを敷地内に当方が無償で預かっていて、それをたいへん便宜にしていたと言われる。ついてはBさんも、バイクを置きたい由。それも了解した。★Aさんの賃貸契約継続という方法を選んだ理由が特に2つある。第1に、Bさんの契約とすると、例えばBさんの年齢が20歳未満の場合に、連帯保証人である(普通は)両親の保証印が重要な意味をもつ。しかし連帯保証人の保障は、急には間に合わない。第2に、通例は仲介会社は「重要事項説明書」というものを提示して不動産仲介の資格のある社員が物件説明をし、それが契約の前提になる。この過程をパスしてしまっている。★もっとも、最近たとえばアパマンショップリーシングは、重要事項説明という過程を、タブレットを顧客に提示して行う方式ではどうかとオーナーたちの賛同を求めている。なんでも最近の政府の規制改革で、これが可能だそうだ。そうすると、たとえば顧客と不動産会社の有資格の担当社員が、両者ともまったく現地の物件に赴くことなく、たとえば不動産会社の店頭で重要事項の説明を完了したことになるかもしれない。この場合、重要事項説明書の扱いがずいぶん変わるね。
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