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2019-04-27 08:39:00
2019年4月27日・土曜日・曇・札幌。★10日続く連休の第1日。あいにく小寒い日が数日続くらしい。ソフトバンク対日本ハム。3連戦の初日。海外旅行も国内旅行もしない身には、野球観戦は数少ない楽しみ。札幌ドーム。午後2時。テレビNHK ラジオHBC、S.T.V。★万葉集はと言えば、手元に河出書房新社・日本古典文庫2・『折口信夫訳・万葉集・上』平成3年、があった。新年号「令和」の出所といわれるのは、その巻の五、「梅花の歌。32首並びに序」(156-160頁)らしい。大伴の旅人が書いた「序」は156頁に。「天平二年正月三日、師老の宅に集まり、宴会を述べつ。時に初春の令月にして、気清く風和やかに、梅は鏡前の装いを披き、蘭ははいごの香を薫しぬ。等々」(私が勝手に折口さんの訳の字句を替えた個所もある、そうしなければネットに書けなかったので)とあるところがそうだというのだが。それにしても出典が和書だというので、このように気軽に原書に(現代語訳となるが)あたることができた。この32首の中の8首目(国歌大観でいえば822番)と9首め、25首め、30首めは、主題に「梅」と併せて「雪」を詠んでいる。今日こ
の頃雪が降るのは北海道ぐらいのものだろう。★我が園に梅の花散る。ひさかたの天より、雪の流れ来るかも(主人、太宰の帥大伴の旅人。国歌大観822)★
梅の花散らくはいづく。しかすがに、この城の山に雪は降りつつ(大監大伴氏の百代、823)★春の野に霧立ち渡り降る雪と、人の見るまで、梅の花散る(筑前の目田氏の真上、839)★妹が家に雪かも降ると見るまでに、甚もまがふ梅の花かも(小野氏の国堅、844)。どうだ、今日の雪を眺めて万葉の頃を思うのも、乙ではないか。北海道のみなさん。★(梅花の散るのが降雪のように感じられる、というわけだが、822番だけは実際に雪も降っているのだろうか。いや、これもやはりレトリックだろう。)
2019-04-25 17:40:00
日本人の教養の基本とは、やはり日本語の知識と能力だろう。★この「日本語の知識と能力」を、どのような方面から充実してゆくのが「基本的」かは、意外と見解が分かれるかもしれない。★ここに紹介する話題は、「漢文訓読法」。★日本語表記の基本が、「漢字仮名交じり文」であることは、衆目の一致するところ。してみれば、日本語の標準的表記の基礎に「漢文訓読」が存在していることはいうまでもない。それゆえにわが国語科の中には、漢文と古文が久しく存在している。★このように「勇ましく」語ってきたが、ここで私の「恥」を打ち明けると、いまさら漢文を復習しようとしても、どうも長い間の不勉強で学習の「敷居」が恐ろしく高い。漢和辞典ですら、恐ろしく引きづらい。★それがこのほど目からうろこの落ちるような「手頃の」学習小冊子をみつけた。日栄社編集所『句形演習新・漢文の基本ノート』日栄社、平成28年。定価300円+税。私は例によって札幌市内のブックオフで、100円で買った。★63頁の薄い本だが、「ああ、これなら、私が再入門するのにも、敷居が高くない。」★第1章「送りがな」、その冒頭に、「日暮道遠」とある。おう、これこそが、私の今の心境そのもの。日暮レテ道遠シ。旧カナだから「ミチトホシ」と読む。(最近の漢文は現代カナで読む指導もしているようだが、旧カナで読むのも大事な教養だろう。)★以下少しく簡単にしよう。第2章「返り点」、第3章「読まない字・置き字」、第4章「書き下し文」(冒頭に述べた「漢字仮名交じり文とは、この書き下し文ということだ。)、第5章「文の基本の組み立て」、第6章「再読文字」、第7章「否定の形」、第8章「使役の形」、第9章「受身の形」、第10章「比較と選択の形」、第11章「抑揚の形」、第12章「疑問と反語の形」、第13章「感動の形」、第14章「仮定の形」、そして最後の第15章で「漢詩」の実例を示している。ああ、これは、日本語そのものではないか。★ここまで身を落とせば、誰でもスタートできる。そしてこの程度の基本があれば、あとは楽だ。同好諸氏はいないかね。英語教室があるように、漢文教室や古文教室もあっていいではないか。「旧カナ教室」というのもあってよいとおもう。現代かなを唯一の表記法と考えて安んじることなく、日本語の表現法を練りに練ってよいのだ。★むろん「万葉教室」という政府推奨のものもあっていいさ。★それにしても日本書記やなどは、「真名」の学習があって生きる文献だろう。軍記ものもそうさね。
2019-04-25 09:10:00
2019年4月25日・木曜日・曇・札幌。★楽天対日本ハム。札幌ドーム。午後6時。テレビNHKBS1.ラジオHBC、S.T.V。★長い連休があって人々が休暇を楽しんでも、「休む」立場にない人々もいる。社会の保安要員だ。当家も社会的にはそういう「休めない」人々の一員であろう。昨日24日水曜日。この日は社会的には休みでも何でもない。しかし当家が業務上連絡した先では、いたるところで相手側の担当者が「休んでいた」。早手回しに今のうちに休んでいるのだ。他方行き先でよく、24日午前中に意外なほど多くの来客で込み入ったという話を聞く。こうやって連休の後遺症ならぬ「前駆症」が始まっているのだろう。★むやみに世の中が騒がしい時には、ゆっくり教養でも練るに限る。ところが永らく読書から遠ざかっていたので、急には読書に戻れない。英文では、家人が「なにか読んでみる」というので、ローラ・インガリス・ワイルダー、リトルハウス インザビッグウッド(英文)を勧めた。この第2冊目にあたる『大草原の小さな家』(講談社から文庫版で対訳が出ていた)は既に読んでいる。「英和辞典は」というので、その辺をひっかきまわして、『旺文社、コンパクト英和辞典』1988年、を渡した。これは薄くて軽いのだが、このワイルダーには役だつ。ワイルダーには生活的な語彙がいっぱい出てくるが、ちゃんとこの辞書に載っている。そして10回に1回、この「コンパクト」辞典にない単語は、これも手許にあった『旺文社 レクシス英和辞典』2003年を引くと詳しく書いている。実は最初はこの「レクシス」辞典のほうを勧めたのだが、辞書が「重くて」敵わないということなので、「コンパクト」にしたのだ。★私も同様に知らない単語をどんどん辞書で引いて行ったのだが、なんとあきれたことに知らない単語がいっぱい出てきた。何しろ100年も昔の生活単語だ。しかし引いていると、だんだんありし昔のアメリカの田舎生活の気分になるところが乙。★実は今から10数年前、「無料の英語教室」を開いて5年ほど続けたときに、年々テクストにしていたのが『大草原の小さな家』。この英語教室はいまに至るまでずっと続いていると聞いている。立派なリーダーもおのずとできて、月2回ほど集まっている由。素晴らしいことである。(最近世間で開かれている英語教室は、どれもこれも、安からぬ有料、のようだ。「無料英語教室」を開く志のある人は、当方へご連絡ください。サポートします。むろん無償で。)
2019-04-24 01:39:00
2019年4月24日・水曜日・札幌。★楽天対日本ハム。札幌ドーム。午後6時。テレビHBC。ラジオHBC、S.T.V。★このブログ(お知らせ)は、2015年以来継続してきた。その間「自然の情」で、「(平成)何年何月何日・札幌」というタイトルを掲げ、本文は西暦で、2019年何月何日で始まる書き方をしてきた。ここに「おもうところあって」この書き方を当月末をもってやめることにする。タイトルは、なんでもその日らしい気分でも書いておこう。年月日はおのずとこのシステム自体で示されているので、不要なのだが、示す場合は「190501」のように示すのが適当ではないか。★このような年月日の示し方は、奥野宜之氏『情報は1冊のノートに示しなさい』Nanaブックス、2009年、による年月日の示し方に倣うものだ。じつはいま私は、この奥野方式でA6版のノート(市価108円)で日誌を書く習慣を身に着けているのだ。安上がりで、豊富で、合理的な方式である。思うに、共和制日本には、元号など不要だ。1945年当時のこの原点に戻りたい。戦後まもないころは、君が代も歌わずに、そういうタイミングでは県民歌などうたっていたものだ。「光のどけき春の日に」という歌だが、「東北楽天」の方々は知っているだろうかな。(きっと知るまいよ。)元号の制定過程がつまらぬ政治勢力に利用される有様をみて、ほとほと嫌気がさした。ナニ私一人ぐらいひっそりと元号をやめる分には、日本の社会の大勢には影響なかろう。
2019-04-23 07:59:00
2019年4月23日・火曜日・曇・札幌。★東北楽天対日本ハム。札幌ドーム3連戦。午後6時。テレビUHB。ラジオHBC、S.T.V。★今週末から10連休が頭にあると、多くのサラリーマンは営業を手控える。これまた人情か。★今春、私たちが出入りするスーパーでは、明らかに食料品の20%近い「値上げ」が起っている。そしてその店頭は、閑散としている。「購買力」が、売り手の思惑についてゆけないのだ。そして、高齢化その他の事情で「以前通りには店頭にこれなくなった」というお客さんの「構造的事情」は絶えず昂進している。★昨年秋、当方の物件の管理会社から(複数)、相次いで「値上げ通告」があった。修理等の必要があった際は、値上げのやむなきに至ったと。判で押したように、「15%の値上げ」。そして物件を貸している者は、こういう経費の値上がりをどこへも転嫁できない。★普通の世の中であれば、政府と日本銀行は、世間に物価の値上がりが起りそうなときには、必死にその勢いをとどめるものだ。普通の世の中であれば、通貨当局は、物価の値上がりのない世の中を「通貨価値の安定した世の中」と考えて維持しようとするものだ。ところが現今は、歴史的にはまことに不思議な世の中で、日本銀行はいろいろな理屈をつけて「2%」とかのインフレを目指そうとする。いざ値上がりが始まったらこれが「2%でぴったりと収まる」というのかね。そういう通貨当局とグルになっているような政府だから、「物価抑制」という声はかけらも聞こえてこない。こんな不思議な世の中がかつてあったろうか。★これに2%とかの消費税増税を数か月後に加えたらどうなるか。まず消費税分は間違いなく物価が上がる。(こういうときかっては便乗値上げが頻発した。)一般庶民は徹底した消費抑制で臨むしか手がない。自分の所得が増えていない以上、そうするしかない。★それとも、インフレが進めば、維持されている低金利は事実上マイナス金利となって、みなみな現金を吐き出すだろうと考えるのか。貯蓄がある程度ある者はあるいはそういう心理になるかもしれない。換物心理だ。貯蓄がない者は、やはり消費抑制しか手がない。それともこれを機会に政府と日銀がヘリコプターから現金をばらまくのか。ますます不思議な世の中になってゆくのかな。