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2020-10-15 16:38:00

木曜日・晴れ・札幌。★道新27頁。王位戦7番勝負第4局第5譜。木村王位対藤井棋聖(いずれも当時)。ここで指了図となっている局面こそが、例の、藤井氏の飛車が退路を歩で遮断されて、ぶつけられた銀を取るか、それとも無理やり飛車を遁走するかという窮地の場面・藤井氏は結局銀を取るのだ。この場面に至る局面は、どうも藤井氏は一種のハメ手にとらえられたのではと思う。木村氏の飛車が1筋に回るという奇妙な陣形は、藤井氏の飛車を捕獲する手であったか。★藤井氏の飛車が2六に遁走しても、2七歩打ち、2四飛車のあと、4六角打ちで飛車はもう逃げられぬ。かといって5七銀取りと刺し違えて、緒戦で飛車を失って果たして藤井氏に勝算はあるのか。それにしても藤井氏はよくこの後うまく指しまわしたものと思う。★金曜日。菅首相という人物は、政治家としてどういう人なのかということは、あまり知られていず、今回首相になって初めて、「改めて、これはどういう人だろう」と注目される。ウエブに10月16日付で配信された記事、「菅首相、25年前に味をしめた『人事介入』 横浜市の職員が告発」FLASH。は、25年前菅氏が横浜市の市会議員だったころ、横浜市の職員人事に頻繁に介入した話で、「人事の菅」はこの政治家の体質なのだろう。それよりもなによりも、この短い記事に対して、延々驚くべき多数のツイートが「いろいろの国民」から付けられていて、無慮500通余に及ぶ。国民各層の意見が広く察せられて面白い。

2020-10-11 09:16:00

日曜日・晴れ・札幌。☆官邸の「日本学術会議推薦者拒否問題」について、いろいろ考えてみたいと思ってウエブを見ていて、注目すべき記事を目にした。☆ニッポン放送、10月7日配信、「日本学術会議の任命見送りへ---策士である『菅総理の高度な作戦』という説」という記事である。菅総理がいまあえて日本学術会議をやり玉に挙げているのは、ここをどういじってもどうせ国民の一部である左派が騒ぐだけで、自民党支持層である一般国民がもともと関心をもつ領域ではないとたかをくくっているのと、その反面で、この問題(日本学術会議改革)を鋭い切り口にしてこの際日本の左派を思い切り叩いてやろうという強い意志を持つからであろうと。(この後半の読みは、この記事に寄せられているたくさんのツイートから感じるところである。)これは意外に核心を衝いた把握ではなかろうか。☆実は菅総理という人物については私はよく知らない。とくにその政治手腕に至っては殆ど未知だ。この人物がおそるべき腕力をもった政治家であるということを、私は次の記事をみて悟った。☆講談社オフィシャルウエブサイトに10月1日出現した記事。「エリート安倍晋三が『庶民・菅義偉』にハメられ完敗した全内幕」筆者戸坂弘毅氏。たいへん長い記事だ。どのような現実の政治過程を辿って総理が安倍氏から菅氏に移ったのかを筆者目線で詳細にリポートしている。菅氏という人物をよく知るためにはいい参考になると思う。この記事、最初はウエブのてっぺんのほうにいたが、いまは探すのが困難。「講談社」の方から探すのが良い。☆わたしはこの切り口、疎かには出来ないと思う。1930年代ナチスドイツが「ワイマール体制下」で急速に全権掌握に向かう過程と酷似しているからだ。これはたいへんに「実務的」過程であった。

2020-10-10 09:36:00

土曜日・曇・札幌。★ここ数日、継続して頭を悩ましていたのは、将棋の王位戦、第3局の対戦の様子。道新10月8日号23頁の第11局の終了図をにらんで考えあぐねたが、ここからどうして藤井棋聖(当時)の勝利に導かれるのかがわからない。(つまりその次の第12局で藤井氏が4一飛車と回る手が予測できなかった)評者は、この第11局で木村王位が3三銀ではなくて1三銀と打っていれば「違う将棋になった」としているが、してみると木村氏の3三銀打ちが木村氏の敗着で、ここまでは全体として木村氏の勝勢であったものがひつくりかえったということになる。ただ(当然だが)私の棋力ではわからなかった。★道新10月10日号、18頁「サッポロ夏割 市民客44% 宿泊料割引 市、利用状態まとめ」。なんと7月23日から8月31日の期間、札幌のホテル・旅館を補助金付きで利用していた人口の半数近くが札幌市民だったとは。★日本学術会議の会員任命を、学術会議が提出していた推薦者から6人を外して首相が任命したという「問題」について、政府はなにやらごたごたと「説明」に苦慮していたが、今日の道新2頁「任命拒否 行革にすり替え」とは。もともと日本学術会議のありように政府は深い不満を抱いていて、「同会議を行革する」という強い決意を抱いていたというように取れる。こうなるとただ事ではない。この問題を政局の第1優先課題にして、国会で徹底討論なさるがよかろう。つまり、菅内閣成立の意義は、日本学術会議を改革することにあるということだ。ただ、国民には何も知らせずに、陰でことを運ぶのだけはやめてほしい。官邸の内部記録も公的なものとしてしっかり詳細に残していただきたい。幸か不幸か、政府の主張らしきことも、野党の主張らしきことも、ネット上も交えてあっちこちみれば、そこそこ揃っている。☆同時に、「推薦--任命」という法形式になっているあらゆる重要人事の法的意味を、国家運営上のシステムという観点から再度徹底的に見直した方がいい。例えば最高裁長官を任命するのもそうだが。国民としては、何でもかんでも国家枢要の人事を官邸に糾合するというロジックに、呆れかえっていたのだ。人事政治、かね。

2020-10-01 22:08:00

木曜日。★道新9月28日号、1頁「2100年 日本GDP4位 米研究者ら推計 人口は半減」。いったい世界の将来と日本の将来はどうなることかと、懸念・ないしは期待・は尽きない。たとえどんなにあやふぃ推定でも、それなりの根拠があれば聞いてみたい。ワシントン大の研究者による推計だというこのデータを道新が敢えて1面に掲載したのも「そういうデータ」と見たからだろう。人口の盛衰予想を基準として2050年と2100年の世界諸国のGDPを基にした国勢を推定した。★概していうとこういうことだ。1位と2位は「米国あるいは中国」、2050年と2100年に「インド」が3位(人口急伸のゆえであろう)、「日本、ドイツ、フランス、英国」というグループがその下に来る。このように、面白いことに、インドが3位に(いまは7位なのだが)くるというほかは、「1位と2位」のグループと「4位から7位までのグループ」は、ほぼ固定した構図になっている。★日本は2100年には人口はいまの半分になっているが、高い生産性を維持して「4位」に座っているのだそうだ。★人口動態を中心とした推定がどれほど事態を言い当てるかは、今はわからぬ。ただ、そうしてみれば、各国の「人口政策」は今後とも大変重要な要素になるだろう。日本の場合、従来あまり考えてこなかった「移民政策」のありようは、確実に重要になるのではないか。日本はまだ移民ということについて、ほとんど白紙で臨めるのだが、諸外国の移民政策の歴史的検討は、日本人がとくにいま必要とするところであろう。

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