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2020-09-27 09:59:00

日曜日・曇、18-14度・札幌。★道新22頁「木村、藤井、王位戦第2局、第12譜(終盤)」の棋譜。昨日の藤井5三香打に続いて、木村の4二歩打という差し手がいかにもトロかった。これが次に4一歩成となっても、藤井陣への詰めろとはなっていないからだ。そこで藤井氏が5七銀不成と突っ込み、ここから逆に藤井氏からの木村陣攻撃となり、終局に至る。確かにこの木村4二歩打ではなくて、4九歩打と藤井氏の角が当てられている4八の金にひもを付けておけば、木村氏にとって遥かに優位な将棋であろう。つまりは木村氏の4二歩打ちは致命的ポカというわけだ。一挙に木村氏の敗北に繋がった。藤井氏5七銀不成以下の差し手は、わたしのような素人でも容易に辿れる手順だ。☆このほどブックオフで、足立邦夫『ドイツ、傷ついた風景』講談社、1992年を購入(たった191円だった)。著者は長くドイツに滞在していた日本のジャーナリスト。ナチスドイツという過去を背負った西ドイツの政治と社会と文化が、どのようにこの「傷跡」と取り組んだかという「観察」である。かつての「友邦」の運命は日本の運命とも重なるところがあるから、たいへん真剣な読み物となった。そしてドイツは、もう一つの運命も背負った。「東西両断国家」という運命である。この分断国家は戦後半世紀ほどで解消されたが、この件もまたナチスドイツとは別の、もう一つの「傷跡」なのが明らか。私は今までドイツの運命と日本の戦後を比較したことがなかった。読後この比較を少しずつ始めている。そして、「韓国社会」の戦後の対日態度と「日本の保守派及び右翼」の戦後の言論には、明らかにこの両者とも、「ドイツの戦後のありよう・傷跡対応」を日本と比較しながら強く念頭に置いている傾きがあるという「国際性」を見て取った。この点で私は極楽とんぼであった。私らの「国際性」はせいぜい米国とソ連とアジア諸国しか念頭に置いていなかった。