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私はこれまでこのホームページとお知らせを「札幌への移住」をテーマとして書いてきました。
しかし「鳥取県米子市への移住」と比較しているうちに、両者の移住のありようが本来ずいぶん違うことに今更ながら気がつきました。
戦中・戦前を基準として考えると、鳥取県の「勢力」は半減し、それに比べて北海道の「勢力」は増加していることが、今回の参院議席十減十増の地域バランスの内容です。
この場合鳥取県は、実力は何ら劣っていないから、その実力を支える人口を他地域から吸収したいと思うのが自然です。
さて、札幌市が本州からの移住人口を求めようというのなら、何故なのか。内地では生きにくい老衰者を生かそうというのか、本州の酷暑を一時なりとも凌ぐ人々の受け皿になろうというのか。
私もいままでは漫然とそのような感じの文を書いていたが、それでいいのか。ちょっと違いはしないか。
私は、札幌の大学に知的向上の機会を求めて通学のため札幌にやってこられる青年たちに宿舎を提供するという従来からあった使命はそのまま引き継ぐものとして、私ども札幌の者に新しい知見、向上の機会、を示すために本州と海外から来られる方々に妥当な住居を提供するという使命を考えたいと思います。古来人々は旅人から多くを学んだものです。
原始により近い北海道と札幌の生活は、原始に近い生活機会(シンプル・ライフ)でこれを楽しむことによって、24時間クーラー入りびたりの本州の生活を一時忘れる良薬になるのではないでしょうか。
そのように「札幌移住」の内容を捉えなおしてみたいと思います。これが新プラン「シンブル・ライフ」を提示した動機です。
私、以前、生活費にかなり困っておられる青年をお入れしたことがありました。その人は、軽い布団上下と、湯沸しポットと、電子レンジをお入れになり、あとは食器若干を整えただけで入居されました。普段はよく小さな袋に下着などを持って外出されました。私はその簡素ぶりに感心し、カーテン・レール、カーテン、4.5畳の敷布を自主的にサービスしました。(この場合、簡易ベッドを入れることも考えられますが、この青年が簡易ベッドを選ばなかったのです。)
これが今回のシンプル・ライフの原形です。思うに日本人は「おもてなし」と称する「サービス」をめったやたら積み上げて、国際的にみるとたいへんな過剰サービス(当然に有料なので、どうしてもコストが張り、自他共に苦しむ)の気味があります。海外のバックパッカーズ・ホテルなどと比べてみれば判ることです。日本の今後とも続く国際化を思うとき、私はシンプル・ライフのほうが国際標準だと思いますよ。