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2025-06-10 05:11:00
ある程度話を急がないと、お互いが生きているうちに話が終われなくなる。その生活必要物資の生産・流通・消費だが、この場合当然の話だが、生産と消費がそれぞれ独立して離れていればこそ「流通」というものが存在する。そして資本主義社会では、生産と消費がそれぞれ独立しているものと経済学は前提していた。もしここに、生産と消費がそれぞれ独立しておらず、「融合している」ような現実が現れた場合、(全面的に融合するのか、1/2ぐらい融合しているのか、という度合いの問題はあろうが)その場合には「流通」という活動が存在しないわけである。この「流通」というのは、端的には「市場」を指すとは、ご承知だろう。「生活必要物資」と書いていたものを、「国民経済学」は「商品」と呼んだ。国民経済学を批判して成立したマルクス経済学も、同じ呼び名を用いた。そこで、現下の毎日は商品の売買で成り立つ。マルクスはこれを商品-貨幣-商品と表現した。ところで、もし生産と消費が融合するような事態が現れたら、つまり流通(市場)がなくなったら、貨幣がなくなるではないか。