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2024-04-05 08:46:00
最近ブックオフで、『現代用語の基礎知識2020年』を目にして、すぐ買ってしまった。200円という超低価格である。/往古には『現代用語の基礎知識』を毎年購入していた時期もあった。最近はとんと無関心だったので、この「2020年版」を手にして、「あれ、まだあったのか。いやに薄くなったな」が、偽らぬ感情。/さて丁寧にこの「2020年版」を見てゆくと、この「2020年版」は、これまた「自由国民社」の編集・発行には違いはないが、これはいわば戦後1948年版以来連綿として続いたあの『現代用語の基礎知識』の「リニューアル新版」のようだ。2020年1月1日発行。これはちょうど「令和2年」に当たる。つまり令和元年・平成31年版を以ってあの分厚い旧『現代用語の基礎知識』は一時代を終えた・「令和」からを新しい時代と考えて、この300頁にも満たない、薄い、新「現代用語の基礎知識」で勝負を続けようということらしい。/その編集方針は、2019年(平成31年・令和元年)から2020年(令和2年)に至る1年間(といっても、現実には2019年1年間)の「主要な話題」をピックアップし、その話題ごとに「新しい用語」を収録するという方式である。その「主要な話題」の「論者」に充てられた人々は、概して「その時期において進歩的論陣を張る」人々である。必ずしも「左翼的」というのではない。/300ページ未満では、「新語を網羅する」わけにはゆくまい。「話題」を読みながら、そのついでに「その話題に関する新語」をちらと眺める程度になろう。「全体の索引」以外は「その年のあらゆる新語」という切り口はなくなったということだろうね。時あたかも「グーグル時代」で、「抽出データ」ではなく「全数データ」を当然とする時代だが、あえて「抽出データ」で時代に臨む構えだ。(わたしはそれで悪いとは一言も言っていない。)/しっての通り2020年(令和2年)は、わが国では「コロナ禍」第1年目だ。2020年の初頭には、横浜港につながれていた客船に大量のコロナ患者が隔離されていた。当時世間一般は、まさかこの「コロナ禍」がこれから世界大戦間の期間に優に匹敵する期間、日本の、いな世界の、人類の生存を脅かすことになろうとは、露にも想像しなかった。/さて、当然ながら「2020年版」は、「コロナ禍」の開始など全然想像していない。大谷翔平もまだ登場しない(イチローの引退記事は出ている)。しかしたいへんに面白くこの「2020年版」を読んでいる。そこに示されている「文明批評」が、今でも有効だからだ。(今後、時々この話題をだしますよ。)ぜひ2024年版を新刊で買ってみようと思っている。