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2023-10-15 09:22:00
北海道新聞10月15日朝刊 6頁。「オピニオンコラム 風 開発庁精神は消えたか(礒田佳孝氏)」。旧開発庁時代の巨大事業であった苫小牧西港、苫東工業地帯、石狩湾新港が、現在進行中の「石狩から苫小牧」にまたがる道央圏の「シリコンバレー」ならぬ「北海道バレー」計画の中核、千歳市のラピダス企画で実現しようという勢いが生まれた。旧北海道開発庁は現在は国土省内の機構となっている。しかし閣議決定される「北海道総合開発計画」シリーズは続いており、今年度はその第9期目だという。「先端産業拠点の形成」を重点にすることになるらしい。すでに石狩(洋上風力発電計画)、苫小牧(北極海経由で北欧と結ぶ海底光通信ケーブル)、札幌(脱炭素化投資の金融センター計画)と、「北海道バレー」の具体論が揃っている。/私は*十年まえ、苫東開発計画に関連した某研究調査団の一員として苫小牧地区を連日調査した思い出があった。私の北海道知識の一部を構成する。さて、当時から見果てぬもう一つの国際的夢がある。日本の地理で、隣国との国交回復もなく半世紀以上も経過してきた地域がある。北海道だ。日本とロシアの国交回復と経済協力がこんなに長期にわたって閉ざされてきたとは、まことに非常識な話だ。「いつかはひらけるときがあろう」。そしてその日は、北海道が国際的にもちうる当然の「飛躍的発展」に際会する日と思う。