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2022-11-04 19:20:00
わたしは、この目的に、旺文社『漢字典第二版』2008年を使っている。この字典は、部首を非常に重大視している。部首による検索を主眼としている場合、ぴったりの気分だ。「編者のことば」からいくらか引用しよう。「現代の国語で用いられる語彙の大半は漢字語である。」「もともと漢字で表記すべき語はかな書きにするものではない。現在の国語は、その大部分がもとは漢字で書かれた語に由来するもので、漢字とは切っても切れない関係にある。」/「国語教育は、古典教育に基礎を置くべきものである。日本では『やまとことば』で書かれた古来の和文古典とともに、その大半は中国から輸入されて日本に根付いた、漢文古典が日本の古典として長年にわたり読まれてきたのである。十九世紀の末に至るまで、日本人の主な学習対象はむしろ漢文であった。」/「漢和辞典は、漢字を二百余りの部に分類して、画数順に配列した各文字ごとに、読みと意味および用語を順次に解説する形を基本として組織されている。したがって漢和辞典を用いるには、この組織の下に、どんな文字が二百余りの部首『部の首(はじ)め』になっているかを念頭に置いて画数を数えればよい。初めは練習が必要だが、慣れれば驚くほど速く引ける。愛用してあなた自身の辞書にされるようにお願いする。」/そういう「練習」をここでやっているのです。この本が部首を大事な上に大事にしているゆえんである。なお、さきの電子辞書所収の『新漢語林』も、実にわかりやすい部首解説を行っている。双方の辞典を愛用できるのは、ハッピーだ。まとまった本として普段読むのも、大事なことと思う。