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2021-10-26 14:59:00
斎藤幸平氏の評判の新書、『人新世の「資本論」』を読んで、その思いがけない斬新さに感心した。この書によって説かれる「地球温暖化阻止」の談義は、いまの世の中の逼塞感を取り払ってくれるような気がする。
この書は、『資本論』をはじめとするカール・マルクスの著書や、マルクスの未発表の草稿やの読みを、重要な手掛かりとして書かれている。それにしてもマルクスに関連して従来この日本で言われてきた議論を、重大な手掛かりとしつつ、しかし当然というべきかもしれないが、従来言われてきたことと違う説き方をしているので、人によっては違和感を感じる向きがあるやもしれぬ。そういう点を多少コメントできたらいいと思うので、今後何回か、書いてみたいと思う。
今日は、斉藤氏の『人新世の「資本論」』の背景になるようないきさつを、斉藤氏その人がインタビューに答えて話している文章を紹介しよう。連載 NHK出版新書を探せ! 第10回と第11回をお読みいただきたい。どちらもプリントすると、A4判10枚ずつの長編になった。「日本人はなぜ気候変動問題に関心を持てないのか?---斉藤幸平さん(経済思想学者)の場合」。前編と後編。