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火曜日・曇・札幌。★今日のテレビBS日テレ、1.00「大王世宗」で、「ハングル」創成過程中、民謡の謡いの中に実際に用いられている「音声」を収集するシーンがある。日本の平仮名の場合、「音声」はどうなっていただろうか。「表音文字」である以上、「音声」が話題になっていいはずだ。★いろは48文字を「いろは歌」にまとめて、民衆が覚えやすく編集したのは弘法大師とされる。歌の中に仏教の奥義が読み込まれていて、「いとも尊い」と。「音声」は当時の民衆の音声だろうと言う程度に想定されるだけだ。★知っての通り奈良時代に万葉集が編纂されたとき、万葉集に載った和歌はいずれも「万葉仮名」で書き表されている。漢字というものにはもともと「音声を表す性質」が備わっており、(現代でも中国人は外国語の単語をしかるべき漢字を並べて表す。外国語の音声を、並べた漢字の音声で示す)、万葉集時代の音声は「いろは」の各音に特定の漢字をあてるという仕方で行われた。★私は若い時、大学の一般教養の「国語」で、扇畑忠雄という先生から「万葉集」を教わったが、扇畑先生開講1時間目に国歌大観第1の和歌を講じる際、「こもよ みこもち ふぐしもよ みふぐしもち」の個所で、この「ふぐし」の「ふ」は、当時は後世の「ふ」とは違う発音であった、強いて言うとF音かP音に近い音で「破裂音」であった、という説明は強烈で、当時つよく私の印象に残った。当時図書館でひそかに「古代の音声」を調べたら、奈良時代の発音は何個か、平安朝とは違うことが書いてあった。★万葉仮名はほんの一時の現象で、やがて「漢字の崩し字」が特定してきた形の「ひらがな」というものが「かな」となり、漢文にたいする和文として、漢字に対する「女文字」として、漢字に仮名を混ぜて書くスタイルで、和歌に使われ、平安朝の女流作家たちの日記文学に使われ、「古文」と言えば平安期の文を表すもののように日本人はみな考えるようになった。★我が国の「かなの音声」は、おそらく立派な専門分野の認識であろう。(つまり素人では、ある程度以上は語りえないものであろう。どなたかエキスパートがおられたら、教えを請いたい。)