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2020-05-22 10:59:00
東京高検黒川検事長の、麻雀賭博疑惑による辞職は、ネット世界でいま大変広範囲に議論されている。何しろ、行政のトップである総理大臣をすら、捜査・起訴する権限をもつ検事総長職のポストにかかわる話題でもあったから、多くの人々が深刻に懸念したのも当然であった。★賭けマージャン自体が刑法上どのような犯罪になるのか、東京都知事の自粛令違反自体が刑法上どの程度の犯罪になるのか、という具合に考えれば、「騒ぐのがおかしい」という論法も出てくるかもしれない。しかしこれほどの立場にある人物が犯す行為としては破廉恥に過ぎるのだ。★思えば、30年ほど以前、旧大蔵省官僚が風俗店で「ノーパンしゃぶしゃぶ」接待を受けたということが、どれほど当時の世論を激高させたことか。当時大蔵省官僚は、官僚の鏡で、日本の政治・行政の事実上の指導者とすら思われていた。それがこのノーパンで一挙に世間の支持を失い、旧大蔵省は分割の憂き目にあい、「大蔵省」の神通力は以後暴落した。★今度の件も、おそらく今後、「法務官僚の賭けマージャン」として、旧大蔵省のノーパンと似た事例となるのではないか。ネット上いろんな人間のツイートの中には、これは黒川氏自体は傷つかず、関係者の傷も浅いありようとして、「賭けマージャン」があえて選ばれたという人がいる。しかしもしそうならそれは浅知恵だ。法務高級官僚の全体が貶められることになったのではないか。★それにしても、総理大臣の官邸政治、それにかんする法律も規則も公文書も申し合わせも、なにもない間に、いつのまにか日本の行政の根幹と化した感がある。この「行政の根幹」に対して、検察庁のありようは、現実にほぼ唯一のチェック機構となったのではないか。(会計検査院は、なにやらはっきりしなくなったものね。)だからして、大統領制をとっている韓国と、起こることが何やら似てくるのか。