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2019-05-11 20:04:00
おや、今度は数学かいと、いうかもしれないが、これは他人の書いたブログ記事への単なる寄せ書きである。おもしろそうだから、書いた。もとになる記事は、「東大受験必読、数学者志村五郎の残した言葉(JBpress5月10日金)」。志村さんと言えば、例のフェルマー定理(における不可能証明)が志村予想を解くことによって可能になったというので有名になった数学者。最近物故された。ここに挙げた記事は、志村さんをしのんで、志村さんが大学入試の数学問題が技巧に走るものが多すぎるのを批判して、高校の数学を熱心に勉強した者がまつとうに考えれば解ける問題を大学はだしたらいいのだとして、ある問題を一例として提示したと。「当時私(志村)が提案して東大入試問題となったものをひとつかいておく」とし、(4つの正三角形に囲まれた)「『一辺の長さ1の正四面体ABCDの辺ABの中点と辺CDの中点との距離を計算せよ。』普通に考えれば10分とはかからないだろう。」と書かれたと。★なんとなく私にも解けるのではないかという気がして、取り組んでみた。正三角形4つに囲まれた正四面体とは、俗にいう三角推だ。音楽に使うメトロノームのような立体だ。ビラミット体というほうが分かりよいか。★いまABの中点をP、CDの中点をQとする。この立体の内部に一つの平面三角形を想定することになる。まず三角形PBCにおいて、PCはABに垂直なのでこれは直角三角形。PC二乗はBC二乗-PB二乗。だからPC二乗は1-2分の1の二乗=4分の3。次に三角形PCQにおいて、PQはCDに垂直なのでこれは直角三角形。PQ二乗はPC二乗-CQ二乗=4分の3-4分の1=4分の2。だから求めるPQは、ルート2分の1(2分のルート2)。★なおこの「東大受験必読」という記事に書き込まれているたくさんのコメントの中で、一つだけ、計算した答えは2分のルート2と示している人がいた。★私の家庭で居合わせた二人が問題に取り組み、予告された10分程度で二人とも上記の答えにした。一人は三角関数を使いながら答え、もう一人は単にピタゴラスの定理と立体の中での三角形の想定で答えた。これでいいかどうか、皆さんのご判断をどうぞ。★技巧を凝らした問題など大嫌いだよ。わたしもこういう志村さんのような出題者に出会えたら、理学部にでも入れたかな。