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2018-09-25 14:51:00
野村克也『弱者の兵法』アスペクト文庫、2011年の内容紹介をすすめている。その第4章「『無形の力』が弱者を勝利に導く」が特にみものだ。そこでは「優勝するチーム」の姿が取り上げられているからである。ただ、野村さんがここで取り上げようとする条件は、「優勝するべくして優勝する」ような常勝チームのことではなく、「優勝するにふさわしい」チームについて言おうとする。勝つ強者ではなくて、普通は勝てそうもない弱者についてである。★そうするといまパリーグ3位につけている日本ハムなどは、どう評価されるであろうか。「2・3位戦でソフトバンクに勝ち、首位西武にも勝ち、セリーグの首位広島にも勝てば、見事2018年日本一だ」。しかしいまようやくパリーグAクラスにぶら下がっている日本ハム。果たしてそのような可能性があろうか。★「優勝するにふさわしい」チームは、同書第4章では、1「適材が適所に配置されているチーム」、2.「弱者を強者に変える無形の力を備えたチーム」、3.「チームに無形の力が備わっているとして、選手が優越感をもつほどのチーム」、4.「スコアラーの努力を選手が役立てる準備ができているチーム」5.「選手が欲から入っても欲から離れられるチーム」、6.「中心のあるチーム組織」、7.「現場とフロントに一体感のあるチーム」、8「未来を志向しているチーム。例えば監督が次の監督の人材を育てているチーム。」であると。★「優勝するにふさわしいチーム」とは何かと、同書第4章からこのように8つのトピックスを拾ってみた。ことほどさようにこの本はまとめにくい本である。実は私には、この論旨がよくわからない。私にもはっきりわかるのは、上記のうち5と6だけだ。「中心」とは「エースと4番打者」だ。ここに「チームの鑑」のような人物がいないチームは勝てはしないと言われると、がくんと来るな。4番フアースト中田翔。あの人物は、こういう「鑑」なんだろうか。いつまでもしょせん清原ばりの小者ではないか。それにしても「欲から入って欲から離れている」点では、日本ハムの1軍選手は立派であると思う。★さて今年誰が勝つか。もっと見て居よう。見ているうちに日本ハムとは何者かよくわかってくるかもしれない。