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2018-06-12 22:05:00
2018年6月12日。今日シンガポールで予定通り米朝首脳会談が行われた。これは従来の常識を破った一種の政治ショーだ。会談したトランプさん、金さん、それぞれに満足していたが、それ以外の諸国からすれば、これは一体何だ、ということだ。会談結果出来上がる文書は朝鮮半島完全核全廃の「方角へ」「包括的に」歩むことを「明文をもって」約束するものではあろうが、「いつまでに、何を、どう具体的に」というところは「包括的に」あいまいにしか書かれないのだろう。ただ、我が国とのかかわりでいえば、我が国は朝鮮非核化の費用なり、経済的見返りなりを出すことに、あらかじめ決められてしまっているようだ。おそらく今回の米朝会談は、重要で具体的な「成果」はすべて文書にしないで米朝が了解していて、(こうなると秘密会議と同じだ)ごく抽象的な話だけが「文書化」されるのだろう。トランプ氏が何でもキャスチングボードをとるから、ほかの国はそれを補佐するだけでよい、というのか。まあ無視もできないから「ほかの国」はこの米朝会談の流れを片目で見ながら自国の北朝鮮に対する外交を進めるのだろうが、金さんは今後ことごとに、「その点はトランプ米国が了解している」という言辞を多用すると思う。拉致外交なんてどうなるのか。日本は根本的に外交姿勢を考え直さなけけばならなくなった。もともと外交は、基本的には一国と一国が直接に行うものだ。別の国が日本の国益を守って交渉してくれるなどと思うのがおかしい。とにかく、今日はがつかり。