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2017-12-25 10:16:00
これは最近手にした「衝動的」内容の本の題名である。児玉 修『仏教崩壊』文芸書房、2003年。 ★本書は、葬式仏教という現在の日本仏教の在り方が、仏教寺院の檀家制度の所産であることを、すっかり見抜いている。きれいに見抜いている。★しかし本書には、仏教という宗教のありうべき再興についての、願いがこめられている。この点にこそ本書の読みどころがある。この願いがあるがゆえに、本書には、現行の仏教寺院と僧侶の宗教的覚醒を促す材料がいくつか、示されている。いってみれば本書は、現代日本に必要な、日本仏教の宗教改革を促すものである。 ★本書が、合葬や、末期医療や、ホームレス問題を考えるのは、たんに檀家制度批判だけでは、仏教という宗教が再生する契機がまったくないと考えるからであろう。★いわく、葬儀に真の祈りを取り戻すために、合葬を考える。★いわく、末期医療において、僧侶が欧米のキリスト教のチャプレンのように、死を前にした患者に寄り添って、人が死とどう向き合うのかを考える。★ホームレス問題において、寺院を社会事業としての基盤として役立てられないかを考える。★要は、あまり形而上的大問題に考えないほうがいいのかもしれない。多くの宗教家は大げさな思弁を重ねながら、シンプルな大問題を回避している。 ★これこそがわが「シンプルライフプラン」の要諦であり、わがブログの眼目かもしれない。