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2017-04-30 23:38:00
4/30夜、NHK9時の「スペシャル」、「憲法誕生への道」で、日本国憲法第9条が成り立つ過程を詳しく報道しましたが、その過程では今まで聞いたことがなかったような多くの新事実が紹介されました。みていて、「第9条がまったく占領軍の日本国民への強制によって成り立った」と、よく言われるような理解にはなりませんでした。★ところで日本国憲法は、第1章「天皇」第1-8条で「象徴天皇制」を規定し、第2章「戦争の放棄」第9条「戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認」を規定し、第3章「国民の権利及び義務」で国家の主体となる国民が規定されるという構造になっている。どうして日本国民に先立って「天皇」と「戦争の放棄」が規定されるのか、(むろん「天皇」も「戦争の放棄」も日本国民の総意に基づくものとして規定されていますが)私はよくわかりません。★この日本国憲法の成立過程は、「象徴天皇制」の成立と「第9条 戦争の放棄」の成立と、切り離して取り扱われると、何か重大な要因が抜け落ちるような気がしてなりません。昭和21年2月3日から2月10日までをケーディス報道官について言及するだけで走ってしまうのは、「戦争放棄だけを話題にした成立過程」だったからですね。「象徴天皇制のほうの成立過程」と、とくにこの2月3日から2月10日までの報道は組み合わせていただきたいものです。この二つが無関係ではありえないからです。★いま憲法改正を議論なさるのなら、憲法第9条を真正面から議論なさるように、第1章の象徴天皇制をも真正面から議論していただきたい。日本国憲法の場合とりわけ両者は密接な関係があるとおもうからです。「ともに占領軍の押し付け」だというのなら、まず両者の成立過程を綿密に議論の対象にしていただきたい。