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2017-02-23 21:54:00
天皇の権威に暴力は伴わなかったと書いた。こう聞いて、おやおやとんでもない、と思う人がでてくるだろう。★戦時中の天皇制のあの姿は、あれはいったいなんだと。天皇は現人神(あらひとがみ)と奉られ、天皇にたいする国民のあらゆる言動は、「不敬罪」という特別の犯罪の咎めを受けたであろうが。日常不断の国民生活の中で、「最敬礼」という号令がかかった時には、うむをいうことなく、90度の拝礼を行うしかなかった。(もしそれをしなかった場合、これはテロどころの扱いではあるまいよ。「非国民」という扱いが行われる。)★問題はこのように国内的には極端な暴力によって天皇制の権威を高めたとしても、この日本丸はまったくの国際オンチで、(アジアの覇王たることしか考えていないのだった)「日本丸」の重心が極めて高いところに置かれているので客観的に日本丸が不安定でもろいというところにある。★天皇の権威に暴力が伴わなかったというのは日本史全体をおおざっぱに見ての話で、近代の日本、特に戦時中の日本は、日本史全体からみれば極度に暴力がまかり通った時代であったが、いまの問題は、現在の自民党安倍内閣は、この戦時中の日本の姿が権力構造としてまったく正当で、日本の国勢が最高に高まる、いわば日本固有の歴史的姿であるという認識と感情を捨てることができないのではないのかという点である。★そうみないと、現在の政治に、わからないところが多すぎる。早い話、どうしてあの大阪の豊中の「独特の」私立小学校を、礼賛することになるのか。