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2016-11-19 21:09:00
この東低西高を回復するという国民的課題は、じつに東北大震災の復興過程にも存在していた「隠れた大課題」である。東北大震災の回復過程で、各地が多くの仮設住宅を高台になど作ったが、避難民が今後ここに定住するには大きな悩みがあった。確かにこの仮設住宅で住民の安全は担保したかもしれない。しかしそこに今後住む避難民は、どのように今後の生活の糧を得て生きてゆけばよいのか。就職や生活という視点が多くの場合故意に無視されていた。★そもそも東北震災後のその地域の「回復」をよほどよく行ったとしても、実は震災以前からその地域が日本全体からみて「過疎地域だった」という「誰でもよく知っている現実」を一つもみず、ただ施設だけ作っても、これが碌な「回復」になるはずがないのである。★福島県海岸部にしても、そもそもここに福島原発がにじり寄ってくるもともとの理由は、ここがもともと過疎的だったからではないか。だから「回復」は、たんに物理的な回復ではなくて、「生活できる」「就職のある」土地としての回復を必要としているのである。この単純な真理を故意に見ないふりをしたままで、何の回復か。★その福島原発は、物理的な廃炉処理さえ終わったには程遠いありさまである。★福島原発の構図は北海道の岩内にも当てはまる。岩内の対岸に泊原発ができた。ただ、岩内は、パウダースノウを珍重する大量の外国人の来道で隣接のニセコ地区が繁盛していることの好影響で、救われている。