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2016-11-11 21:43:00
今回のトランプ旋風は、まるで不確定要素の塊で、Aと見込んでいることが外れてBになるというような有様を、当分続ける感じがある。とくにトランプ体制が正式に発足するまでの今後2か月は、なにがどうなるのかまだ予断を許すまい。★全般的トランプ評は、いったん脇に置いて、事柄を現在進行中の日ロ外交交渉に限って考えれば、トランプ氏の登場はいくつかの点で日ロ国交回復を成功させる方に働くのではないかと、私は思う。★仮に2島返還+アルファというような決着が現れたとして、この返還された2島を日米安保条約の縛りの中に含めるかどうかだが、この2島に米軍基地ができるような話をロシアが認めるはずがない。だから「日米安保適用除外」とする必要が出てくるが、トランプ氏であれば案外簡単に日本の意見を飲むのではあるまいか。★ロシアは、トランプ氏との関係をにらみながら、シリアやウクライナに「ロシア的政策」を前進させる可能性が生まれるかもしれないが、そういう政策を進展させる予算や資金の裏付けがすぐはない。ロシアは、「極東ロシアの一部分をたとえ担保にしてまでも、いま緊急資金を必要としているのではないか。」★いろいろ難しい面があるとはしても、日本とロシアが国交回復の交渉を成功させるために、これほど接近しているときはめったにない。トランプ旋風は、まことに歴史的偶然で、日ロ関係を推進する不思議な働きをするのではなかろうか。★以上は、私の、「希望的観測」である。なんの権威もない。★ただ、安倍内閣のさまざまの施策は、いまどれもこれも行きづまっている。どの政策もいままでのところは致命的なボロを出さないできた。しかし、それはいま限界ではないか。ただ、この日ロ国交交渉が成功することは、安倍氏でなければとうてい果たせなかったことでもあり、この交渉がしかるべき成果を上げることが、安倍内閣と自民党を一挙に救うのではないか。(その先の長い将来は知らないが)