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2016-11-10 10:20:00
2016年11月10日・木曜日。大統領選から一晩たったところで、ワシントンからのオバマ大統領からの演説を聞いた。選挙は終わったので、どちらの側も一つのアメリカ国民に成れと言っている。そして、新大統領への大統領職移行の手順について打ち合わせたいので、ホワイトハウスに来るようにと、トランプ候補に訴えていた。★良くとも悪くとも、トランプ氏の政見がオバマ大統領の政治とはずいぶん違うので、その点に大いに懸念がある。(冗談ではないが、従来の体制から見れば、新人を暗殺してしまうのが一番簡単な解決であろう。)シークレットサービスひとつをとっても、やがてトランプ氏の「安全」が国家的シークレット機構の手に移ってゆくが、そんなところに敵方の暗殺者でもいたら大変なことだ。しかもこのような職務の受け継ぎ過程は前もって米国のしかるべき法規で規定されているので、その法規を踏まねばならないのである。手順をトランプ氏が変える範囲は限られているだろう。★こういう全体制的おどろおどろしさは、まえにトム・クランシー『合衆国崩壊』新潮文庫、1997年で克明に描かれていた。Tom Clancy," Executive Orders",1996である。合衆国の議会がテロリストに襲われて壊滅し、大統領以下合衆国の政治的要人がほとんど死んでしまい、たまたま生き残った主人公・副大統領が徐々に秩序を回復してゆくというフィクションである。合衆国の無秩序につけこんで外国で多くの事件や陰謀が起こり、その解決がこの長いフィクションの内容となる。(まるで後に起こった9.11事件を予告するような小説だった。そしてこのトム・クランシーの小説では、テロリストというのが日航機という想定だったところに、日本人である私たちにはぬめぬめとした恐怖があった。これあってか否かは知らぬが、かの9.11の時に世界に先駆けて飛行停止を指令したのは日本航空であった。今回のトランプ旋風がどのような経過を辿るか予断を許さないが、日本がスケープゴートにされる危険が常に存在する。心がけよう危機管理。)