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2016-10-24 14:40:00
日本シリーズ、第2戦までが終わって、日本ハムは札幌ドームに戻ってくる。広島での二日間の戦いは、日本ハムに新たな試練をもたらした。これまで日本ハムには、「全員野球(パリーグ制覇までの日ハムの流儀をそう呼んでおこう)」という流儀に真正面からチャレンジしてくる者がなかった。広島の監督は日本ハムの流儀を研究し、この「全員野球」という流儀で日ハムに向かおうと考えたのであろう。★あの広島赤ヘルメットの球場雰囲気もさることながら、広島の監督のこの工夫で、日ハムはすっかりペースを乱されてしまった。しかし栗山さん。いずれはこのような相手が現れることは知れ切っていた。柔道だって同様の技が相手に現れる時がいよいよ本番だ、その「逆」を取ってゆこうじゃありませんか。★ただ広島の監督の「全員野球」はしょせんが付け刃だ。広島の個々の選手は、「各自がチームの現在の中での自分の立ち位置を判断してプレーをする」というあなたのチームのようにはなっていません。たんに広島の監督の「その時の判断」で「全員野球的プレー」をしようとしているだけです。しかも広島の監督はかなりの凝り性で、しかも根っからの冒険屋だ、「広島の監督の逆をとれさえすればよい」それで広島は崩壊する、ガタガタになる。ただその逆を取れるタイミングを見るのは、栗山さんの監督としてのつとめでしょうね。★これからもあらわれますよ、「丸にバントを打たせてみたり、」「二死からダブルスチールを実行したり、」いまにあなたの尊敬する三原監督をまねた「ホームスチール」を試みるかもしれません。どうも広島の監督というのはそういう「道化者」のようです。この二日間でも、三塁から無理やりホームに駆け込むプレーを広島は何度もやっているじゃないの。栗山さん。広島の監督の心理になって考えてごらんなさい。「タイミング」はあなたにすぐわかるから。これを劇的に阻止するのがあなたの新しい役目です。この役目はあなたの個々の選手たちには荷が重いからです。この阻止を劇的に、楽しそうに、なさるとよい。★広島の選手たちは、みな豪傑ぞろいで、「神」と批評される選手が多いようですね。この「神」というのは、自分のことであれば精一杯以上に頑張る人なんでしょう。ただ、「チームの為にプレーする」というのではない、それが今回はたまたま、日ハムと戦うので、監督のサインにしたがっているというだけです・いってみれば付け刃だ。広島は日ハムではないのです、それがたまたま監督の趣味で日ハムのような戦い方をするとなると、長い目で見ると必ずいたるところにミスが起き、スキができます。この相手方のスキをすかさず衝くのも、あなたの判断と指示でしょう。★こうしてみると、札幌ドームに4万の大観衆を迎えて行うこれから3回の試合は、たいへん楽しみですよ。★あの第1戦というのは、広島もずいぶん緊張していたんでしょうね。ふだんの何倍も身構えた試合運びでしたものね。しかしそんな身構えは、とても毎回なんて続きません。そのかわり、これからは、広島の神経戦というのがやってくるでしょう。これは監督と少数の人間の画策でしかけることができ、球団全体には何の苦労もないからです。「黒田引退試合」なぞという画策も、ごく最近に思いついたものなのでしょう。日本ハムも麗麗と日本シリーズで「武田勝引退試合」を企画したっていいのです。★テレビの画面に、「パリーグ、日本ハムは、中田に率いられる猛打線」というテロップが躍ったが、こんな事実無根のテロップはない。いったい中田が何を率いたというのか。そもそも中田はひとを率いられるほどのキャラクターだろうか。今度しかるべきタイミングがあったら、思い切って中田にとくにバントを命じたり、あるいは代打を立てたり、なさるがよい。ちょうど広島が丸にバントを命じたようにね。敵も味方もよく知っているように、中田はごく普通の、ごく平均的な選手です。それをなにか自分がすごいものだと思ったとたんに自他の悲劇が始まる。