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2016-10-05 11:28:00
日ロ関係の21世紀(8) アジアからモスクワに向かうシベリア鉄道線は、現に何系統もありうる。西から数えると、中国からモンゴルに向かう鉄道はモンゴルから北へ進めばシベリア鉄道と連絡する。また、中国の東三省(旧満州)のハルピンから北に進んで、シベリア鉄道線につながる。そしてロシア沿海州ウラジオストークからモスクワへ向かうシベリア鉄道線(大抵の場合、シベリア鉄道というときには、この線を指している)。最後にサハリンの対岸ワニノからモスクワに向かういわゆる「第2シベリア鉄道線」。これは長らく開発中の路線である。★今回ロシア人から出ている「北海道とシベリア鉄道を繋げ」という「アイデア」は、第1シベリア鉄道で言っているのか、それとも日本の努力で「第2シベリア鉄道線」を完備しつつ行えというのか、発言者の意図不明である。取材者もそんなことは取材しなかったのだろう。ただ、ソ連当時のソ連の提案では、たいていが「第2シベリア鉄道線」を想定していたはずだ。★今度10月5日付け、韓国の「中央日報日本語版社説」「ロシアと日本は鉄道で連結するというが」は、「サハリンからウラジオストークに連結する」とみなしたうえで、従来韓国の国是は、釜山から縦に鉄道で北上して北朝鮮(朝鮮民主主義共和国)の位置でウラジオストークにつなぐ、という意向だから、この「北海道とシベリア鉄道を繋ぐという案」は韓国には迷惑この上ないと言っている。★意味論(セマンティックス)という学問があります。この意味論では、いらざる感情が混じるのを防ぐために、国名はその国が唱えるように呼びなさいとしています。「大韓民国」と一方を呼び他方が「北朝鮮」は変でしょう。