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2016-10-04 09:35:00
日ロ関係の21世紀(3) 当然のことではあるが、現在のロシア共和国は、ソ連邦の跡地の一部に立国しているが、ソ連邦とは異なる。ロシア共和国は一応資本主義国で民主主義国であろう。★それにしても1990年代初めのソ連邦解体のさいに、アメリカの助言によって「300日で資本主義体制になる」というめちゃくちゃなやりようで資本主義国になった。その結果は、資本主義体制から見れば「国家資本主義」ともいうべき特別のありようになった。「草の根」などということをしきりに言うが、実態はとても草の根などで動くようにはなっていない。「少数マフイア支配」という実態は覆うべくもない。★これまた欧米投機的資本の助言で、おそろしく「金融的」な経済を取り入れて一時「新興国景気」をうたわれたが、1998年にロシア国債の大暴落を見るに至った。これで90年代に欧米大企業はロシアを去っていった。あとは国産のエネルギーを武器にして、世界的新興国経済の上げ潮に便乗して一息ついていた。★最近新興国経済の不振とそれによるエネルギー需要の落ち込みが響いて、ロシアは思うような経済運営が難しくなっている。★いま日本大企業がロシアの経済開発に参画するといっても、当然に日本は、欧米の大企業のしかるべき参画を求めるであろう。それまでの間に日本の大企業としてしかるべき立ち位置を確保せねばなるまい。★ロシア共和国がウクライナをめぐって欧米と事を構えているが、日ロ関係が資本提携の議論として進んでいるのだから、ウクライナ問題とは筋が違っている。日ロともそう認識しているのではないか。