インフォメーション

2016-09-05 21:34:00
『北海道新聞』2016年9月5日号1ページによると、いまやハローワーク(公共職業安定所)の窓口に座る職員自体が、9割方、非正規労働者だという。「職安窓口 非正規が9割」という見出しの記事。★ そもそも普通の勤労者が、賃金待遇が低く身分保障もない「非正規」という地位で安んじられるわけがない。そこで多くの人々が、たとえ多少賃金が安くてさえ、正規雇用の勤務先を求める。社会のありようとしてこれがおかしいということにはならない。正規雇用を求める要求は当然である。おそらくハローワークに詰めかける求職者も、二言目には「正規雇用を」求めるであろう。そのときに窓口の担当職員が、「じつはわたしも非正規雇用なのですよ」、「1年ごとの更新は2度まで、3回目は一般公募とおなじになるんです」というわけなのか。暗に、窓口にくるあなたたちが、こぞって正規雇用を求めるのは、非現実的ですよ、と「言え」というのだろうかね。公務員がいまではずいぶん非正規雇用者で成りたっていることには、以前から少しずつ気が付いていた。社会の労働規律から言って、公務員が非正規になることすら問題だ。よりによってハローワークもとはね。シェーム。 ★北海道新聞の取り上げ方は、法秩序的取り上げ方で、それで正当だとおもうよ。もうひとつ、経済的取り上げ方があるが、こっちのほうが立論が難しいんだろうね。ことは現代の会社制度のありようにかかわる根本的問題だと思うが。 会社法人を単純に営利事業者としているかぎり、この問題に解決はない。先進国で悲惨な非正規労働者の割合が増えてゆくだけだ。それにしても公務員制度はあまりにも無自覚だ。公務員労働を二重化してなんとも感じないとは。