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2016-09-03 21:43:00
『北海道新聞』2016年9月3日号には、安倍首相が2日夜にウラジオストクでロシア大統領プーチンと会談したことが報じられた。12月のプーチン訪日前に、11月のエイペック首脳会議の際にも会談すると約束したと。★ この秋展開が期待される日露交渉は、その中心が日露経済開発交渉とでも呼ぶべきもので、安倍内閣はその担当大臣まで任命している。経済開発交渉は首相官邸が主導するもののように受け取れる。その間日露領土交渉は従来通り外務省が所管して進行すると。★ 「ウインウイン」というのは、日露経済開発交渉を軸として日露間の平和条約をめざす国家間の友好交渉が進行するということで、その間におのずと領土交渉もしかるべき落としどころがあろうということであろう。★ 北海道新聞は、「対露投資企業加速」という把握をしていて、「日露首脳会談に合わせて、東芝や三井物産などの日本企業は2日、ロシア企業への出資や事業協力を次々と決めた。」という。「日本企業の関係者は2日にロシア・ウラジオストクで始まった東方経済フォーラムに出席し、ロシア事業の拡大を狙っている。」と。具体的な事例としては、1.東芝が、ロシア郵便と、郵便・物流システム事業での協力を。2.国際協力銀行と三井物産は、ロシア国営電力大手・ルスギドロと、株式を最大4.88%取得することで、3.ブラント大手・JFEエンジニアリングは、ロシア国営農業企業と、ウラジオに野菜の温室栽培施設建設で、4.マツダはロシア自動車大手ソレルスとの合弁会社が、ウラジオにエンジン工場を設立すると、例示されている。★ 日本の経済開発協力がロシアに産業インフラ投資をし、それを誘い水に、日本の国家独占企業群がロシアの国家独占企業群に参与するという構図になるのだろうか。(それがウインウインの正体なのだろうか) いずれにせよ現在のところは、情報は極めて近づきにくく、広い・豊かな観察はできないので、事態をみているしかない。★ 北海道経済のロシア経済との関係は、目下領土問題と切り離しにくいので、二次的三次的になっているのだろう。