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2016-02-12 00:51:00

2016年2月12日金曜日、午前1時、札幌の天候。静かな夜。降雪積雪なし。今日から気温が高くなると予報されている。

マイナス金利の天気予報。ロンドン市場で円が110円をつけたといわれる。目先円110円、株1万5000円を抵抗線にするのではないかといっている者がいる。金がいつのまにか注目を集めている。金は昨年末以来価格が1割上がったそうだ。

大所高所からみよう。そもそも日銀とは何か。日銀の使命とは何か。長い間日銀という通貨当局の使命は「通貨価値の維持にあり」と考えられ、それに異議をさしはさむ人はほとんどいなかった。現在だって日銀法の規定が変わったわけではない。

ところが近年、とくに金融関係者の中に、「通貨価値の維持」について従来とは違う解釈を主張する者が現れた。従来の「通貨価値維持」の解釈は、俗に言えば、物品・サービスの売買に用いる通貨価値が維持されることを基本と考えていた。ところが最近にわかに声高になってきた「新しい通貨価値の維持」解釈は、これまた俗に言えば、資産価値の安定・維持であろう。近年ことほどさように「資金」が社会に溢れ、それらの「資金」が「思うように儲かっていない」のである。そして「資本」と「資金」の差は現実的にはとうてい一線を引き難い。その上に土地・家屋のような「不動産」もまた「資産」として、現実に「思うように儲かっていない」ものに加わる。日銀の使命は資産価値の維持にあるのではないかというのはこのような見地だ。少なくとも「資産価値の維持」を相当に使命にしていいではないのかというのがいわば新しい解釈だろう。

この二つは、なにやらおなじようなことに聴こえるかもしれないが、大違いであろうよ。

そして恐ろしいことに、現在はこの「新解釈派」が主流になっている。さもなければ日銀が公的に「マイナス金利」を主導するというような発想は生まれようがない。

他方国民一般の教育レベルでは、いままでそんな教育は行なわれていなかった。

為政者も銀行も金融関係者もよほど丁寧に説明してもこれは国民になかなか分かるようなことではない。(それに国民の大部分は残念ながら維持すべき資金や資産に縁が乏しいのだ。)