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2026-09-12 09:17:00

村上春樹『アンダーグラウンド』講談社学術文庫、1999年。777頁余に上るページ数。今から4分の1世紀前の東京で、早朝地下鉄で、オウム教団が劇薬サリンを撒いて無差別に大量の人々を殺傷した事件が、1995年3月20日に起きた。作家村上春樹氏は、この事件に「衝撃」を受け、作家として事件の真の真相を知りたいと思い、さしあたり事件被害者60数人の面接・聞き取りを行った・その詳細な記録が本書主内容である。なにしろ大部の書物で、読み通すのにも時間がかかる。2週ほど以前、雨禍が日本列島全体を長期に襲うという天候予測があったころ、日本列島長期雨禍継続という異常事態に対する日本の政府と社会の対応がどうも腑に落ちなかった。そういう社会全体に対する不審が直接の動機で、この「昔々の話」をこの際読んでみようとしたのである。/実は4分の1世紀以前、このオウム事件が起きた時、私は海外・オーストラリアに滞在中で、事件の発生を人伝手に聞き、どうも現実感が持てなかった。どうしてこんな変な事件が今の日本で起こるのか。(本書中に村上氏がこの事件に際会し、思いをもつ経過が述べられているが、私もほぼ同様の感想である。)/村上氏のこの著述『アンダーグラウンド』は、書店でよく見かけたし、その存在は知っていた。事件犠牲者への面接・聞き取りが内容だともわかった。ただ、当時の私は、「なぜ村上氏がこの件にかかわったのか」という動機を感知していなかった。そもそも村上という作家は、私には取りつきにくい作家で、それまでに何作も読んだが、面白いとも、わかるとも、共感できるとも、さっぱり感じなかった。ついつい敬遠することになっていた。(しかし今回『アンダーグラウンド』を読んで、この人の作家としての精神の動き方は、まことに共感できると感じている。)しかし、この後は随分長い話になってしまうから、また時を改めよう。//

9/12 今朝の朝日新聞は、最後の頁で、千葉県に起こった雨禍の結果、「首の下まで」1市民が漬かるような被害が発生したという記事をまとめている。その記事は、千葉県の場合として、ハザードマップには内水マップと洪水マップの二種類があるが、普通市民に公開しているのは内水マップを主体にしていること、千葉県の場合、公表されていた内水ハザードマップではとても推測できない個所やありようでの水があふれたこと、(つまり現在の内水マップを急遽見直して作り直す必要があること)、そもそもこの内水ハザードマップを作製公表している自治体の数が少数であること、を述べている。(すでに大きな雨禍が生じた日本列島内の自治体が数多くある。早急に調査・総括して、国土強靭化のための緊急対策と永続対策を企画・実行すべきだろう。地方負担には限度がある。国家的緊急予算を考えるべきだろう。)//

9/12 北海道新聞は、1頁、「卓上四季」で、25年前に起こった米国の9.11テロに関説して、当時「事件への哀悼」だけではなく、「なすべきことは哀悼だけではない」と、「対テロ戦争を強めるだけでは、米国の報復攻撃が新たな強い恨みを生み出し、法の支配に基づく平和回復への道が遠のく」と警鐘を鳴らした批評家の言葉を紹介し、結局いまのイラン戦争にまでつながる国際的緊張は、法の支配の下での平和を試練に立たせているとしている。こう書いている人が、こういう理性的国際判断が「今やかすかな希望」に化していると結んでいる。朝日新聞は昨日、9.11について大きなページを割いた記事を出したが、残念ながらこの「かすかな希望」に託すしかない現実をどう見つめるかという事が、「9.11 25年後の回顧」の真の主題ではなかろうか。