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2026-08-16 15:00:00

手形というものは、本来、個人資本家の金融手段で、短期の(長くとも6か月、通例2-3か月)商業金融手段で、手形の振出人はそのようなごく短期間の支払い猶予を、たとえば仕入れ品の支払い猶予として振り出すわけです。戦後の北海道(日本)でも、手形がそういう商業的金融手段になりえるということはすぐに理解されて、盛んに小企業でも手形を用い始めるのです。新聞でも盛んに書かれていたはずです。もっとも新聞が話題にするのは「困った現象」のほうで、手形振出しの根拠などは手形面に記載されない、大半のケースでは、とにかく誰かが手形を受け取って、これをカネの支払い同様に扱ってくれさえすればよい。そこで例えば二人の事業家がお互いに申し合わせて相互に手形を振り出し(同時に相手の手形を受け取る)、相手から受け取った手形を金融手段として他の人間に渡してそれから資金を受け取るというようにすれば、(手形の受け渡しには手形に裏書というものをして渡すのですが、)この最初の二人の事業家にとっては短期の資金調達の手段となる。(手形には支払期日が明記されている。支払日にちゃんと支払ってあれば、この手形の振り合いはいつまでも続くでしょう。)新聞ではこのような企業相互の手形金融を「企業間信用」というもっともらしい名称で呼んで、当時の新聞は盛んに書いていたものでした。(とうてい支払えない手形を振り出す事業家が頻々と出てくるからです。大元の二人の事業家はもとより、この手形を受け取った人々の中に倒産が頻発するからです。)北海道にはこの単純な連鎖倒産が当時絶えなかった。/ただこれは手形の悪い事例で、本来的にはこの手形制度は資本主義発展の本流であり、銀行(いわゆる商業銀行)自体がこの手形制度の活発の中から生まれたものです。いわゆる紙幣(銀行券のこと)も、もともとは銀行が発行した手形が、商業専用から一般的な金融手段にひろがったものなのですから、手形制度なくしては銀行制度も貨幣制度もとうてい今日のような発展を見ることはなかったはずです。//なお、今日の日本では、銀行の手形取り扱いは、消滅しつつあります。念のため申し添えます。ここで話題にしたような、国内の商業手形は、消滅しつつあるとしてよいでしょう。ただ、今の世の中には、国際環境という恐るべき世界がありますのでね。