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2025-05-07 16:14:00
5/7Reuters配信記事、「トランプ氏の暗号資産事業巡り米議会で緊張高まる」。トランプ氏による一連の暗号資産推進行動が、いまトランプ氏の「関税戦争目先の激戦3か月」に入って、熾烈の度を深めようとしていることは、ネットでいま現れている十数本の記事からも明瞭だろうと思う。そのトランプ氏は、米連邦議会に対して、暗号資産に関する法案審議の公聴会の開催についてはかっていたが(下院の金融委員会と農業委員会が暗号資産に関する公聴会を5月6日に予定していた)、民主党のウォーターズ議員が異議を申し立て、法案の成立に向けた動きが停止した(その後どうなるかは続報を待つしかない)。なお、この法案は、「暗号資産の市場構造について協議するものである由」。反対する理由がこの文章にまとめられている。1つ。トランプ氏の挙動そのものが職権乱用であろう。2つ。トランプ氏に「利益相反」の強い疑いがある。例。トランプ氏その人が「トランプ」と称する、また「ワールド・リバティー・フィナンシャル」と称する暗号資産事業に関わっている。それにトランプ氏には昨年「暗号資産の規制を緩和する」と称して、暗号資産業界から献金を受けている。しかし数日後に予定されるトランプ氏自らの中東訪問に、トランプ氏なりに期すところがあるのに、水を差されたとは、私の感想。
2025-05-07 07:11:00
5/7つまり今朝、配信WEDGEの記事「同盟国か敵国かはもはや関係なし! 関税ほど美しい言葉はない、と語るトランプの真の狙いとは」。最近みたどの新聞記事よりも、またどのネット上の文章よりも、説得力のある「トランプ評」だ。この文章は、4/7付ウオールストリートジャーナル紙に載ったWhy Trump Wants Tariffsで、筆者はそのコラムニスト、ウォルター・ラッセル・ミード氏だという。ここに配信した文章はその概要だという。トランプ氏に関心のある人は、ぜひご覧になるがよい。たいへんにコクのある論法だから、直接によくご覧になるがよい。仰天の結論だけ書こう。このトランプ・ディールは、基本的には「脅し」で、絶対的目的と言うのではない、目的はトランプ氏の自己の権力を高めること、ただ「副産物」として、トランプ氏自身の家産を繁栄させるということもあろうかと。トランプ氏にとっては、世界の政治がどうなろうと、経済がどうなろうと、結果的には「どうなときゃーなろたい」なのだろうと。ただ、トランプの政略は基本的に短期決戦だろうとみている。この結論には私自身の主観もだいぶはいっているので、どうぞこの元々の文章を直接に読んでください。
2025-05-06 06:45:00
,ALVIN TOFFLER, POWERSHIFT, 1990の、第3章の冒頭にこうある。 The names of business tycoons ricochet through the media like those of Hollywood celebrities. Surrounded by publicists, trained in all the arts of self-promotion, characters like Donald Trump and Lee Iacocca have become living symbols of corporate power. しかし、このcorporate power の意味するところは、皆さんの多くが想像するような古風なものではない。この本の著者トフラー氏が説いてやまなかった「農業を超え、工業を超えた新しい波」の上にある。この新しい波の渦中に、現在、皆さんはあるわけだが、そのことをどの程度察しているのか。トフラー氏は先の引用個所のすぐ下にその特徴を述べているから、直接お読みになるがよい。 私が言いたいのは、いま新聞が盛んに示している「トランプ氏による関税攻勢」は、言うならば「表の手段」、実は(といっても当然のことだが)「裏の手段」があって、このほうが実にトランプらしい手段であり、トランプ氏が配置した戦備の中心だろう。いま「関税戦争」が「最初の3か月」を迎えており、この時米国自体にも物価上昇や企業の経営危機やが訪れる・ここを先途と乗り切らないと「トランプ・ディール」はそれまでとなる・ここで「裏の手段」がエンジン全開で発射する。さて日本はどうしたものだろう。世界はどうするのだろう。 でも政府も新聞もいま私たちが見ているネットですら、そういう具合には見えない(が、隠しもできない。そういう攻撃が激化したということが、個々の事件としては開示されているところが、私たちのネット世界だ。そしてトランプ氏とその陣営も、ネットに対しては全然隠さない・逆に宣伝を強めている。なんと、言うじゃないの、俺のいう事がわからなければ、銀行は10年以内に消滅するぞよ。これ、アメリカの銀行に対して言っているのだ。日本の銀行は全然念頭に置かれていない。) 私も今更ながら、トフラーの本や、『ライアーズ・ポーカー』なぞを読み直して勉強中だ。日本政府が持っている米国債を大部分、30年後に償還される無利子の財務省証券に替えろというだろうと・単純にひとさまの説を引用して言った・内心とんでもない話と思ったよ・ところがこれでも言い方がまだ非現実的だった。ビットコインに替えろと言ってきているのではないか。TRUMPというコインに替えろと臆面もなくいってきているのではないか。早く承知すれば日本政府は大儲けできるぞと言ってね。まー私は欲というものがないから、ともかく勉強してみよう。
2025-04-25 05:06:00
トランプ氏が唱えた「ディール」は、その「突破点」がまずガザ問題に向かい、次にウクライナ問題に向かい、いま対日問題に向かった。この「向かい方」は、徹底的脅しという戦法。だが私の観察では対日ディールの本質的内容から言って、対日の向かい方は「懇願」でしかありえない。いま米国に緊急に必要なのは米国政府の財政危機を救う事であり、このためには日本政府を説得するしかないのだ。日本が米国政府救済の第一のカギを握っている。そして今回トランプ氏に送った日本政府の「行人」は、「米国の要望を快諾する」というメッセージを携えて行った。/トランプ氏の宮廷はこのように第3の突破点でほっと安心した。「徹底的脅し」の世界的構図は、もともとこの「脅し」が本当のものと思わせる大ブラフに過ぎない。緊張していた世界も米国も、「緊張が緩んできた」ことを感知して「緩み」だした。関税戦争を見直すようすや、連邦銀行議長を脅迫するのをやめたことや、中国と解け合いの様子をみせたことや、ロシアが現状休戦を唱えだしたことや、こういったことが一挙に起こっている。日本政府による米国政府救済は、日米両国の国民にショックを与えないようもっともそうな話をたくさん作りながら進んでゆくだろうから、そう心配しないでもよいと思う。「行人」論で言えば、弁慶が朗々と勧進帳を読む演技を鑑賞しておればよろしい。トランプのブラフは成功裏に一段落した。
2025-04-24 19:57:00
民間的な信仰の世界では、「稲荷神社」のお使いが狐、というのがある。衆目が時にまちがえるような、「狐がご神体」ではないよ。神様系、仏教系と二種類あるが、どの場合でもれっきとしたご神体があり、それは狐ではない。狐はあくまで使者。その伝えるものがあまりにも尊いと思う人々が、お使いの狐を神様とみなしたということはあろう。/一転して本当に「尊い」お話をしよう。先ごろ病没されたローマ法王は、イエス・キリストの出現を告げる「使徒たち」のトップだった人・ペトロ(これがローマ教会の最初の法王に当たるだろうね)のはるかな後継者。使徒たちの役目は、救い主が現れたという「グッド・ニュース(つまり福音だね)」を人々にあまねく伝える使者であった。法王は尊い使者だが、法王そのものが神様ではないよ。/別の芳しい話をしよう。日本の古代史に出てくる有名な話。推古天皇の摂政であった聖徳太子は、小野妹子を使者の代表として、隣国「隋」の煬帝(ようだい)に本朝第一回の使者を送ったが、その国書にいわく「日いずるところの天子、書を日没するところの天子に致す。つつがなしや。」なんとまあ、今日の日米格差の数十倍もの国力差のある国の元首宛てに、堂々の対等のあいさつを送った。この「行人」が燦然と日本史に輝くのは、中学生の君にも理由がわかるだろう。その「お使い」が相手に伝えた内容が「対等感あふれる」ものだったからだ。冒頭の狐の例だって、狐そのものが尊いわけがない、狐が運んだよい運が庶民を喜ばせたからだ。伝えたメッセージの内容こそが、「行人」を尊くもすれば、二束三文にもする。さていま日本が煬帝ならぬトランプ氏に送った「行人」は、日本史にその思い出が残るだろうかな。