インフォメーション

2016-02-12 17:08:00

2016年2月12日金曜日、午後5時、札幌の天候。現在まことに穏やかな天候。曇り。数日高い温度が続くだろうと。

さて日銀マイナス金利の天気予報の方は、未曾有の大混乱。天気予報をやめることが難しくなった。始めてしまったものだから、「平常」に戻るまで続ける。

2月12日、株式市場今日の終値は、昨日比760円安の、1万4952円。ついに1万5000円を割った状態で今週を閉じる。

インターネット上が、にわかににぎやかになった。さまざまの「声」が踊りだす。「為替は今後100円攻防戦に移るのではないか」「アベノミクスは手じまいのときにきたのではないか」というような。「英語ではマイナス金利とは言わない。ネガテブ金利と言う。(この言葉のもつ陰惨な感じにぞっとする)」「現代ビジネス」が盛んに政府側のよいしょをし、「JBpress(マイナス金利について盛んに書きたてているのが池田信夫氏だ)」は手厳しく批判している。読者は両方を比べてどちらの言い分に歩があるかを見るがよかろう。「銀行に、金融界に、人々の不安が向っている」「金融の世界で従来当然に働いていた実務手順が働かなくなって困っている。」まるでパンドラの箱を開けた騒ぎだ。

いちはやくマイナス金利政策をとった欧州の事情が伺える記事として、加籐 出「東洋経済オンライン」上の記事の参照を求めている人がいる。

こんなに人心を惑わせているというだけでも、この政策(日銀マイナス金利)、たいへん考え物だとおもうよ。

ときに2月12日付けで、「直下型地震・伊豆相模地域警戒しよう」という記事が出ている。本年1月はじめ以来、首都圏に(東京都と横浜等)に継続的に「地鳴り」を聞いたというニュースが今日まで引き続いている。また実際に静岡、神奈川、東京、栃木にしかるべく地震が起こっている。だから、いつクルとか、コナイとか、とてもいえないが、もしいま関東大震災級の地震が首都圏を襲ったら、日本の国力で対応できるだろうか。神戸大震災を救援したときの力が出せるか、あきらかに東北大震災では神戸ほどのことができていなかった。ありうべき関東大震災が仮にあっても、それだけの余力を培うのが政治だとおもう。そういう安心感を国民にもってもらうのが政治だと思う。

黒田バズーカもアベノミクスも、大所高所にたった落ち着きをもっていただきたい。

 

 

2016-02-12 13:00:00

2016年2月12日金曜日、午後1時。札幌の天候続々報。曇り、暖かい。ただ、時々起こる風が冷たい。

日銀マイナス金利の天気予報。こちらはもうただ事ではない。2月12日午前の株式、引け値は、838円安の1万4874円。ついに1万5000円を割った。どうやらこれから1万5000円攻防戦をするらしい。為替は111円台後半と円高が進んだ。このほうは112円攻防戦をするらしい。

 

2016-02-12 09:28:00

2016年2月12日金曜日、午前9時半、札幌の天候続報。曇り、暖かい、昨夜の積雪なし。

日銀マイナス金利の天気予報。今朝の北海道新聞は、「円急騰一時110円台」という短い一面記事を載せた。この円110円台というのは昨日ロンドン市場に現れた「新値」で、日本の今朝は113円くらいのもの。ただ、日本の株価は、今朝の寄り付きで一時1万5000円を割った。

同じく今朝の北海道新聞は、この関係の記事は一切なし。ただ、2月末に開かれる予定のG20蔵相・中央銀行総裁会議に、国際的な為替撹乱への対策を期待する記事を3ページに載せた。

今日の北海道新聞紙面全体からは、いま激動している為替の乱調、株価の乱調に、アベノミクスも黒田バズーカも無関係といわんばかりの様子が見て取れる。結果的に、そういうことだとおもうよ。今朝のテレビは、日銀がマイナス金利政策を決意したことを報じたが、同時に「その実行は2月16日から」とわざわざ念押ししている。これまたいまの為替の乱調、株価下落に日銀マイナス金利は「かかわっていませんよ」と暗に強調しているかのようだ。

大事なことを「暗に言う」のではなくて、もっと表立って言いなさい。

今の為替の乱調、株価の下落は、大勢として世界から押し寄せてきていることである。これにたいして日本というお山のてっぺんだけの論法で向かうのは、的外れ。

 

2016-02-12 00:51:00

2016年2月12日金曜日、午前1時、札幌の天候。静かな夜。降雪積雪なし。今日から気温が高くなると予報されている。

マイナス金利の天気予報。ロンドン市場で円が110円をつけたといわれる。目先円110円、株1万5000円を抵抗線にするのではないかといっている者がいる。金がいつのまにか注目を集めている。金は昨年末以来価格が1割上がったそうだ。

大所高所からみよう。そもそも日銀とは何か。日銀の使命とは何か。長い間日銀という通貨当局の使命は「通貨価値の維持にあり」と考えられ、それに異議をさしはさむ人はほとんどいなかった。現在だって日銀法の規定が変わったわけではない。

ところが近年、とくに金融関係者の中に、「通貨価値の維持」について従来とは違う解釈を主張する者が現れた。従来の「通貨価値維持」の解釈は、俗に言えば、物品・サービスの売買に用いる通貨価値が維持されることを基本と考えていた。ところが最近にわかに声高になってきた「新しい通貨価値の維持」解釈は、これまた俗に言えば、資産価値の安定・維持であろう。近年ことほどさように「資金」が社会に溢れ、それらの「資金」が「思うように儲かっていない」のである。そして「資本」と「資金」の差は現実的にはとうてい一線を引き難い。その上に土地・家屋のような「不動産」もまた「資産」として、現実に「思うように儲かっていない」ものに加わる。日銀の使命は資産価値の維持にあるのではないかというのはこのような見地だ。少なくとも「資産価値の維持」を相当に使命にしていいではないのかというのがいわば新しい解釈だろう。

この二つは、なにやらおなじようなことに聴こえるかもしれないが、大違いであろうよ。

そして恐ろしいことに、現在はこの「新解釈派」が主流になっている。さもなければ日銀が公的に「マイナス金利」を主導するというような発想は生まれようがない。

他方国民一般の教育レベルでは、いままでそんな教育は行なわれていなかった。

為政者も銀行も金融関係者もよほど丁寧に説明してもこれは国民になかなか分かるようなことではない。(それに国民の大部分は残念ながら維持すべき資金や資産に縁が乏しいのだ。)

 

2016-02-11 16:21:00

2016年2月11日水曜日、午後4時、札幌の天候続報。9日夜の20センチの積雪の始末を続けている。午後になったら太陽が出、気温はたいへん上がって、気持ちのよい一日であった。

さて、日銀マイナス金利の天気予報。円の為替が海外で上がっている。ニューヨークで113円台が出、シドニーで112円台が出たという。

ところで今日は何の祝日か。暦をみたら「建国記念の日」とある。昔でいう「紀元節」であろう。皇宗神武天皇が即位した日ではなかったろうか。神武天皇といえば実証的な日本歴史では存在が確かめられない人で、存在が確かめられうる天皇はたしか十何代めかの応仁天皇ぐらいではなかったか。してみれば神話上の初代天皇に敬意を表す記念日である。確か昔はこの式のある日は紅白の餅など配った。

前便で、伊東光晴氏の名を出した。この人は、アベノミクスのいう「金融緩和」が「景気を持ち上げる」という因果関係をすっかり否定している人である。そもそも現今のような時期に「金融緩和」したというだけで景気がよくなるわけではないと。企業は金余りで、企業に資金が足りないのではなくて、確実な儲け口がみつからない以上うかうかと投資はしないと。たしかにこれは現実的でたいへんに分かりやすい理屈である。

しかしとにかく円が下がり、輸出しやすいというので輸出企業が活気付き、企業活動が活発になるだろうという目論見が社会に充満すれば日本の株価がうなぎのぼりに上昇するだろうと。そんなにうまくゆくものかどうか、それが「金融緩和」でやすやすと得られるものかどうか、単純に首肯できる仮説とは思えないが、なにがなんだかしらないがとにかく円が思い切って安くなり、日本の株価が勢いよく上がってゆく姿をみれば、「ああ、これがアベノミクスだ」と皆々うなづく。

しかし何が何だか分からないうちに円が高くなってゆき、日本の株価も値段を消してゆくときには、もともと論理があいまいだっただけに、アベノミクスの信頼が急速に失われてゆくのは当然であろう。もしアベノミクスと為替および株価がもともと無関係だったということになつてしまうと、日銀マイナス金利のような得体の知れないことをしている弊害だけが目立つことになる。

恐ろしい話は、国民のだれが考えたってまだまだ続くぞ。いま中国の経済が、特に金融経済が、崩壊するのではないかという危機にあるというが、もし人民元が崩壊してしまうと、人民元は恐ろしい安値になってしまうだろうし、それにつられて新興国の多くの通貨がどんどん切り下がってしまう。そのときにわが「円」はどうなるかね。たいへんな円高にならないかね。

しばらくまえのフィナンシャル・タイムズはちょつとおかしかった。中国市場をうまく売り込もうという大勢の中で、日本市場を売り込むかの構えをみせた。中国株は売ろうとするとなかなか売りにくい要因がある。中国株の持ち手が限られすぎている。大きな売り相場を仕掛ける広さを得にくい。日本のことだけ考えていてはだめだ。

このような危機のときこそ、大づかみに物事を掴む識見が必要だと思うよ。それを誰に期待すればいいのか。