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2025-12-23 10:26:00
最近このネット上で、中国政府の執拗な「日本の政治の批判」に関連して、日本人の不安が強いようだ。/ところで話は別だが、フランス人社会人類学者エマニュエル・トッド氏は、その著書の中で大変に明瞭に「中国政府には大変に強い日本人恐怖症がある」という「社会人類学的所見」を述べている。『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』文芸春秋、2022年、下巻『民主主義の野蛮な起源』第18章の特に「場所における記憶---中国における権威と平等」(270-273頁)である。/中国の社会の家族型には「平等主義」という特徴もあり、それが人民共産主義革命を成立させた「エネルギー」にもなったであろうが、現在のように中国民衆の経済的不平等が強まってきた状況の下では、強権的な中国政府に対する民衆の「平等主義的」不満は政府にとって大脅威であり、中国政府そのものがそれをよく知っていて、なんとか国民の不満を逸らせて「日本のファシズムへの恐怖心」に導こうと必死の努力をしている、という見方である。(このような現実が存在するか否かは、みなさんの耳目できめられたらよろしい。)/ただ、申し上げたい。「面白い意見だねえ」などと単純に決めないで、まず疑いなさい。すくなくとも上記の箇所だけでも読みなさいよ。わりと評判のいい本だから、図書館でも見られるでしょう。そしてせめてその本の大意ぐらい理解しなさいよ。トッド氏の本はほかにもあるから、気のすむまで自分の疑問を追いなさいよ。/馬鹿に日本人に都合よく書かれているねと思うでしょ。よくよく確かめなさいよ。/(1年ぐらいかかるかな)