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2025-12-16 08:18:00
12/16 朝日新聞1-2頁に、今度の「台湾防衛問題」をきっかけとした「米中会談」によって、現実論として現在の世界の政治は、G7ならぬG2(つまり米中)が二大巨頭として「牛耳る」ことになったのではないか、というおそるべき大特集を組んだ。だれの責任による文章かと言えば、朝日新聞編集陣とでもするほかなかろう。いずれにせよ、ヤフーネット記事ですらこういう思い切った構想の文章はみたこともない。いまや大新聞はネットを超えたのかもしれないね。/私もときに思い切ったことをネットに書くが、たいていはエマニュエル・トッド氏の「人類学的」言説に従いながら起こっていることだから、トッド氏その人が自分の所説を(むろん自分では深く信じているだろうが)「基本的には、仮説である。ただ事態をフランクに眺めたいだけだ」としている以上、私も究極的には自分のいうことを「仮説である」としたい。/この朝日の解説記事にしても、「現実論として、今は、こういうように見える」としているだけであろう。「こうみえる」と思う以上の含みはないであろう。/まあ以上の全体が蛇足だったかもしれないが。/この話を、せめて日本人読者に少し教訓的な「分岐」を入れて考察してみよう。この世界政治米中壟断感は、なるほど日本を埒外にしてしまうショックな見方だ。でもここには世界的に見てそれ以上に深刻・重要な問題がある。これは「ヨーロッパ諸国」を世界政治からみて二次的な存在にしてしまうという「分岐」を含んでいる。日本はともかくとして、果たしてヨーロッパ抜きに米中が世界政治を壟断できるだろうか。どういう具体的な展望や計算をもって、ヨーロッパを度外視できるとおもうのだろうか。私は知りたいね。ユーラシァを中国だけで表せるかね。そもそも中国は何語を使ってユーラシァを支配できるんだろうかね。まあ一種のブレーンストーミングだ。