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2025-10-15 07:34:00
世界統計の日というのは、国連が5年に一度の10月20日として定めたものである。いま抜群の解説記事として、10/14 毎日新聞掲載 「『白衣の天使』のイメージが強いナイチンゲールは..」をぜひご一読あれ。ナイチンゲールは人も知る、19世紀中葉のクリミア戦争のときに英国政府から野戦病院に派遣された看護婦さんだが、私はたまたま数日前に彼女の『看護覚え書--監護でること 看護でないこと--』現代社、2016年、第7版第7刷、を購入した。ちなみに現代社は膨大な看護図書を出版している。/この毎日新聞の解説記事が注目を求めているのは、彼女が病人が身を滅ぼしてゆくのは病気そのものである以上に、病人が置かれた環境からくる伝染病などであるとして、なぜ英国政府は広範に存在する陸軍省統計を生かして伝染病防御という政治行動をとらないのかと政治をなじっているところである。(統計尊重という話題に入ってきたゆえんだが)/さきに示した『看護覚え書』でも、たんに病人看護ではなくて、病気症状以外の病人をとりまく一般環境への配慮も「看護のうち」と、大量のページを使って説いている。/どうだろう、特に女性諸氏に申し上げたい。この看護婦さんは自分の職務を守るという心から、社会的政治的行動の必要におのずと迫られて、堂々の人間的行動を行った。自らの行動でおのずと「女性を解放してしまっているぞ」。こういう「範例」を見せられると、「男性」も勇気づけられて、おのずと「男性」を解放して人間になってしまおうとする。いま広く福祉の職に携わる方々に、そういう着眼でいまさらながら『看護覚ぇ書』を再読願えぬか。