インフォメーション

2025-10-20 09:37:00
大塚さんの「国民経済」論をいまの日本の国民経済を考える参考にしようとしているのはわかるが、現在の複雑高度な資本主義世界経済を見ないでそういう説明をするのは、経済学の議論としてはじつに乱暴だろうと思われるかもしれない。「釈明」として一文書く。村岡俊三先生に『グローバリゼーションをマルクスの目で読み解く』新日本出版社、2010年というご著書がある。これはマルクスの経済学批判体系「プラン」をすっかり踏まえて、「プラン」前半体系、すなわち国民経済学の部分、の基本的理論の組み立てを明らかにし、それを踏まえて、「プラン」の後半体系、すなわち資本主義世界市場論の理論的組み立てを明らかにするという構想のご本で、しかもこの議論の焦点を現代、21世紀に絞り、21世紀世界市場危機の構図を示そうとしておられる。まともに書いたら大記述になってしまうから、「1970年代に世界市場に変動相場制が取り入れられる」という「画期」以降に絞って、このご著書の最後の部分で展開されているご説明を略述しよう。(ご不満なら、ご著書全部を玩味されよ。)文を改める。